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学校でいくら学んでも夢は掴めない?ー映画監督になる方法 [映画業界物語]

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高校時代。将来、映画監督という仕事をしたいと思った。いや、ちょっと違う。映画監督になりたかったのではなく、映画が作りたかったのだ。シナリオを書き、撮影をして、編集をして、観客が喜ぶ作品を作る。それができる仕事というのが「映画監督」という仕事だった。

が、1970年代すでに、大手映画会社では新入社員の募集をしていなかった。昔は、映画会社の試験にパスし、そこで助監督をしながら経験を積み、監督になるというのが王道だった。あの黒沢明監督だってそうだ。なのに、当時もう映画産業は斜陽で、映画会社はテレビドラマの下請け制作等で食いつなぐ状態。すでに自社専属の監督や脚本家というのはおらず。ほとんどのスタッフがフリーであった。

高校生の僕は、どうすれば日本で映画監督になれるのか? 調べてみた。それで先の黒沢監督ら大監督たちが映画会社の社員として、入社。監督となったことが分かる。社員募集がなくなってからは、それ以前に映画界に入り、助監督を勤めて来た人たちが監督になるケースが多かった。

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ただ、それは若い人たちには当てはまらないケース。さらに調べた。CMディレクターをやっていた人が映画を作り、その後、映画監督になるという形も見つける。大林宣彦監督だ。百恵友和コンビのグリコのCM。ソフィアローレンのラッタタタ。Cブロンソンの「ん〜マンダム」とヒット作を撮ったあと、「HOUSE」で映画監督デビューしている。

「映画監督になるには、CM界で成功してからでないと今の時代は駄目か?」と思えたり。さらにハリウッド監督についても、調べた。「アニマルハウス」のジョンランディス監督は映画会社でメールボーイをしていた。コッポラは学生時代からロジャーコーマンのスタジオでアルバイト(Jキャメロンも同じ)ルーカスは大学時代に知り合ったコッポラの助監督からスタート。


それら多くがロサンゼルスのUSCという大学の映画科で学んだ者が多いことも分かる。そんなことがあって、のちのち僕もUSCを目指すことになるのだが、それはまだ先の話。一番興味を引いたのがスピルバーグ。大学時代にユニバーサル撮影所に忍び込み。そこで空き部屋を勝手にオフィスにして、「監査役」という名札を作り、スタジオ内を見学してまわっていた。

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それがバレて、当時の社長、シド・シャインバーグに呼びつけられて「何でそんなことをした?」と訊かれる。スピルバーグは答える「映画監督になりたかったんです...」普通なら、追い出されて終わりだが、社長は2万ドル(だったと思う)で映画を撮ってみろ!といったのである。それで作ったのが映画「アンブリン」(のちにスピルバーグの会社名ともなる)その出来に感心した社長は彼と監督契約を結ぶ。そして「刑事コロンボ」の「構想の死角」日本では劇場公開された「激突」を監督。その後、メガヒットを連発するのだ。

調べてみると、それぞれが面白い。で、気づいたのは同じパターンで監督になった人はいないということ。それぞれが考え、努力して、夢を掴もうとしていた。「じゃあ、僕の場合はどうすればいい?」と考えた。そのあとに2つのチャンス。8ミリ映画ブームとUSC留学。しかし、そこではまだ夢の実現には至らない。さらに3回目の戦いでリーチをかけるのだが、それはまた別の機会に。要は夢を掴むのにマニュアルはないということだ。

なのに、先日も書いたが映画学校に通う今の生徒たち。卒業すれば監督や脚本家になれると思っている子たちが多い。講師の先生から「卒業しても何の意味もない。学校来るよりパチンコ屋でバイトしろ」と言われても、ピンと来ない。まじめに毎日の授業に出て、宿題をこなす。

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彼らは日本の教育システムにどっぷり浸かり、発想を凝り固められてしまったのだ。高校受験=>大学受験=>就職試験=>会社員=>定年という日本人のほとんどが歩むコース、それ以外の方法論というのを考えることができない。だから、映画監督になりたければ、映画の専門学校に通う。卒業しても就職試験?はないのに、学校に通う以上の努力をしない。

映画作りはある種、芸術。サラリーマンとは違う。ただ、思うのはカタギの世界も映画界と同様に混沌として来たということ。もはや、入社しても定年まで安泰ではない。社員になることすら難しい時代だ。黙っていたらブラック企業で過労死するまで働かされる。どんなに働いてもまともな生活ができないこともある。映画監督になるには、様々な知恵を絞り、人とは違う方法で自分をアピールしなければならないが、現在においてカタギの仕事も同じ構図になっている。

年老いた人たちから押し付けられた古い価値観に従い、ただ学校に行くだけでは潰れていくしかない。何事においても絶対的な方法論はもうないんだ。自分なりの方法を探すこと。模索することが、夢を掴むこと、生き残ることに繋がるのではないか?


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