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明日にかける橋ークラウドファンディングで全国公開の支援をお願いします! [5月ー2018]

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明日にかける橋ークラウドファンディングで全国公開の支援をお願いします!

全国公開の宣伝費支援を求めて、クラウドファインディングを行なっている。ついに目標額の2分の1。多くの方が支援をしてくれて、ありがたい。ただ、目標額を達成したからと、全国公開の宣伝費全てが賄える訳ではない。その1部をクラウドでお願いしている形。支援してくれた方には額に応じてプレゼントも用意されている。(上写真はシナリオにメイン俳優のサインが入ったもの。もちろん非売品。シナリオは関係者にしか配布されていません)

今回の映画は市民の寄付でできた市民映画。大企業が億単位の出資をしている作品ではない。なので映画はできたが宣伝費は十分でない。実行委員の方々は今もいろんな形で宣伝費を集めるために、お願いにまわっている。ただ、映画が出来てしまうと「よかったねー。あとは映画館が上映してくれるよねー」と勘違いする人が多い。宣伝費を用意しないと映画館は上映を決めてくれない。

東京はすでに公開が決まったが、大阪、名古屋、福岡、札幌等の映画館でも上映したい。そのためには宣伝費が必要。そして何より静岡県公開は絶対にやりたい。そのためにポスターやチラシを刷り、様々なイベントも行なわねばならない。そのための宣伝費。

せめてクラウドは目標額を達成しないと厳しい。多くの支援が集れば大阪や名古屋でも公開。俳優を呼んで舞台挨拶の実施も可能になる。何とか応援をお願いしたい。

こちら=>https://www.booster-parco.com/project/271


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近況報告。次の仕事もスタート。「明日」宣伝も本格的に! [5月ー2018]

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映画が完成しても、監督の仕事は続く。まず、公開に向けての準備。ポスター、チラシのデザイン。本来これは配給会社がデザイナーに頼み、上がって来たものを監督が確認する(もちろん、企画時に監督は意見を言う。日本映画では監督が様々なことを承認した上で進める)ただ、僕の場合はかなりの部分を自分でデザイン。その上でデザイナーさんにお願いする。

そして予告篇。昔昔は助監督チーフが作るのが通常だったが、最近は専門の会社に発注する。ただ、昔も黒澤明監督や大林宣彦監督は自身で編集した。それに習い予告篇も僕が作る。ポスターも予告篇も同じ。一番作品に愛情があり、その世界観を理解している人が作ることでアピールする。

加えて英語字幕版制作。翻訳は特別な技術がいるので僕には無理だが、英訳されたものを確認する作業をする。これでも一応、アメリカの大学に留学していた経験がある。アメリカ人に分かりやすい表現やストーリー的に大事な部分は別の注意が必要。単に直訳だけではダメ。そこを確認する。

予告篇も1通りではない。15秒と90秒の2通りを作る。が、僕は予告篇以前の「特報」を何通りも作り。予告篇も今回は東京版、全国版、静岡県版、英語字幕版と4通り作った。あと、パンフレットの編集。今回は昨年の暮れに作ってあったのでOK。もろもろ、宣伝のための材料が出来たら、任務はほぼ完了だ。

このあとは義務ではないが、ブログ、Facebook、Twitterで毎日、情報を発信する。これが全国の映画館公開終了まで続く。そして、ここまでの作業はどれもギャラは出ない。あるものは監督の義務であり、ある作業は僕が進んで担当しているだけであり、あるものは本来監督がする必要のないもの。しかし、どの作品でも宣伝費は限られている。僕が作業することで経費削減になれば!というのが一番大きな理由だ。

かなり昔の話だが、ここまでやっているのに、あるプロデューサーは「それじゃあ、あとは地元に行って前売り券を売って来てもらおうか?」と言い出した。交通費自腹でロケ地まで行って売れというのだ。何枚売れても僕に歩合は入らない。儲かるのはそのPの会社だけ! それでなくても、その会社からは監督料ももらっていない....ブラック企業もビックリ....だが、あまり同情はされない。多くの人は監督というのは膨大な監督料をもらい、1年は遊んで暮らせると思っているからだ。

ところが、そんな監督はごくわずか。例えギャラがもらえても映画完成と共に次の仕事を始めないと生活が大変なことになる。それが、多くの監督たちの現状。監督業だけで食えるのは日本では5人くらいだ。だが、よく言われるのは「好きな映画を作れせててもらえたのに、ギャラまで取るのか?」もし、霞を食って生きて行けるのなら、家賃が要らないアパートに住んでいるのなら、その通りかもしれない。が、趣味で映画を作っている訳ではない。その辺が世間から理解され辛い。ま、そんな訳で、そろそろ今年の仕事にも取りかからねばならない。

と言っても新作の劇映画がスタートする訳ではない。小さなドキュメンタリー作品を担当する。この春からスタートしたかったが、いろいろあって遅れた。生活のための仕事ではあるが、内容的にはなかなか興味深いので、製作費は驚異的に安いが引き受けた。勉強は昨年からスタートしており「青い青い空」のときは「書道」「朝日のあたる家」では「原発」を徹底して勉強したが、それに続く、猛勉強が必要な題材である。

詳しくはまた説明するが、本当に小さな作品であり、テレビや映画館で流れるものではない。映像教材としてのドキュメンタリーであり、一般の人が見るチャンスはあまりない。ただ、今の日本人が見るべき題材であり、テーマがある。ちょっと信じられないほど安いギャラだが、どうにか生活ができるのであれば、やるべきテーマ。いや、生活できなくても、やるべきテーマではある。

とはいえ、「明日」の東京先行公開は来月末。大阪が夏。全国が秋。東京は舞台挨拶も予定しているし、まだまだ、宣伝活動が続く。しばらくは二本立てでがんばらねばならない!

予告篇はこちら=>https://youtu.be/i25nExjEbws



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【夢を追いかけるあなたに伝えたいこと。必ず掴める!】 [my opinion]

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【夢を追いかけるあなたに伝えたいこと。必ず掴める!】2015.12

映画監督になりたい! 高校時代にそう思った。では、どーすれば映画監督になれるのか? その話は以前にも書いたが、日本映画黄金時代は映画会社に試験を受けて入社。10年ほど助監督経験をして、ようやく監督をさせてもらうというシステム。黒澤明監督も、大島渚監督らもそのコース。しかし、映画産業が斜陽になってから、そのシステムは崩壊。映画会社に所属する監督はほとんどおらず、社員監督は取らなくなった。

現代は大学や専門学校に映画コースがあり、多くの若者がそこで学ぶ。が、卒業して映画監督になれるものでもない。学校が就職を世話してくれる訳でもない。そこまでは、高校時代にいろんな本や雑誌で調べて分かった。でも、これでは映画監督になる方法が分からない。そこで、アメリカの映画監督の経歴を調べた。スピルバーグは以前に書いたので省く。

ジョン・ランディス(アニマル・ハウス、ブルースブラザーズ)は撮影所でメールボーイをやっていて、そこからチャンスを掴む。コッポラはUCLAの映画科時代から、プロデュサーであるロジャーコーマンのスタジオで働いていて、B級映画を撮るようになった。ジェームス・キャメロンも同じ。ウイリアム・フリードキンはドキュメンタリー映画の会社で働いていた。アラン・パーカーはもともと広告代理店の社員。

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ま、ハリウッドの事例が日本で応用できるとは思わなかったが、調べた。では、日本ではどうすれば映画監督になれるのか? 親戚に映画関係社もおらず、ツテを頼って元映画プロデュサーだった人も訪ねたが、昔の自慢ばかりされて、何の役にも立たなかった。

おまけに帰り際には「まあ、諦めが肝心だな」とまで言われた。そんなこんなで、とにかく、映画の専門学校に行った。大学の映画科も考えて、夏休みに見学に行ったが、そのキャンパスを歩いている学生たちを見て「ダメだ。こりゃ!」と思えて、一番まともそうな専門学校を選んだ。

その頃から僕は傲慢で、その学校も1学期で愛想が尽きた。「こんなところで学んでも何のプラスにもならない!」と18歳のガキなのに、そう感じて登校拒否。当時、ブームだった自主映画を始めた。教室で年老いた先生たちの映画論を聞くより自分で作る方が意味あると思えたのだ。というのも、8ミリ映画を撮っていた学生たちが、メジャー映画を監督するという事件が数年前にあったからだ。

日活で「高校大パニック」を監督した石井聰互。「オレンジロード急行」の大森一樹。2人とも助監督経験はなく、8ミリ映画を撮っていて、いきなりプロの監督に抜擢された。そこにはハリウッドでスピルバーグやルーカスのように8ミリ学生映画をやっていた若い監督がヒットを飛ばしたという背景があり、日本でも若い人にチャンスを!というものだった。

が、その後も、森田芳光、手塚真、今関あきよしら、8ミリ映画出身の監督が続々とデビューした。その波に乗ろうと多くの大学生たちが学生映画を作った。それまでなかった「映画監督への道」が開けたのだ。にも関わらず興味深いのは、監督になりたくて映画学校に通う若者たちは、そんなムーブメントが起きているのに、8ミリカメラを手に取ろうともせず、毎日、勤勉に学校に通い、授業を受け続けていた。

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卒業したからと、映画会社に就職できる訳もなく。当然、映画監督へのパスポートがもらえる訳でもない。なのに、黙々と授業を受ける。意味が分からなかった。のちにその中で監督デビューした者が1人いるらしいが、あとは皆、夢破れて行った。どう考えても目標に向かっていない道をなぜ歩み続けたのか? 僕には理解できなかったが「夢を追う」といいながら、多くの若い人は夢には繋がらない努力をしていることが多い。

といって、学生映画を作ればプロになれるのか?というと、それももの凄く厳しいものがあった。結果としてプロになれたのは20人くらい。それでも僕が高校生のころは「監督への道」は全くなかったので、スゴイと思うのだが、本当に実力のある連中が、それもチャンスを掴むことができ、出会いがあった人たちだけが「監督」へのパスポートを勝ち取り、デビューした。

僕はそこで落ち零れた。まわりでは少しずつ認められて来ていたが、デビューした人たちは、素人なのに、日本全国の映画学生が名前を知るような存在。僕なんて遠く及ばなかった。そんな選ばれた若者たちも、監督した作品がヒットせず。1本で消えて行く者。2本で終わる者が出て来て、スピルバーグのような大ヒット作を監督する者はおらず。業界的にも「やっぱ、8ミリ撮っているくらいじゃダメだな」ということになり、学生映画ブームも終ってしまう。

僕はそのブームの中でデビューすることはできず。大きなチャンスを失う。「映画監督への道」は閉ざされた。まじめに映画学校を卒業した友人たちもスタッフの仕事に着いた者はいたが、多くは映画以外の仕事に就職。夢破れた者がほとんどだった。また、業界に入れても、昔のように10年助監督をしたら監督になるというシステムもなく。そこから監督になった人は僕のまわりにはいない。

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絶望的な状況。どーするべきか? いろいろ考えて「アメリカに留学しよう!」と決意するのだが、ここからが太田物語・第2部「ロスアンゼルス編」になるので、また別の機会に書きたい。波瀾万丈の物語なのだが、いずれ。ただ、この章まででいえることがある。本当に目指すものがあれば、夢があれば、おとなしく学校で勉強しているだけではダメだということ。チャンスがあれば、それに賭ける。そのチャンスをうしなっても、方法論を変え、アプローチを変えて、時代に合わせたやり方でがんばることが大切だということ。

そして本当に夢を追うのなら、5年や10年で諦めないことだ。「えーーそこまでしなきゃダメ?」と思うのなら、今諦めた方がいい。僕の場合はアメリカに6年。帰国してアルバイトをしながらシナリオを書き5年がかりで、脚本家になり、さらに10年かかって映画監督デビューした。自分でも呆れるほど年月がかかった。ま、僕の場合は要領が悪いとか、頑固で、傲慢だから、いろいろと難しかったとは思う。

ただ、言えるのは考えて考えて、考え抜けば、必ず答えが見つかり、道が見えて来るということ。僕は決して一流大学出身でもなく、8ミリ映画コンテストで入選したこともない。それでもたどり着けたのだから、きっと、あなたも夢を掴むことができるはず。大切なのは「努力」ではない「方法論」だ。その正しい方法論で前に進む。そこで初めて「努力」が必要となり、チャンスや出会があって、ゴールが見えて来る。

もちろん、ゴールは新たなるスタートではあるのだが、まずはそこまで行けるはずだ。大事なのは「方法論」ー考えること。そして時代の風を読むことだ。そう思えている。



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明日にかける橋ー第二回マスコミ試写会。 満員御礼。 [4月ー2018]

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明日にかける橋ー第二回マスコミ試写会。

満員御礼。

前回以上の入り。

補助椅子を出す盛況さ。

ありがとうございます。


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(お知らせ)明日にかける橋ーマスコミ試写会・先日の第1回試写はほぼ満員。 [4月ー2018]

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(お知らせ)明日にかける橋ーマスコミ試写会・第2回

先日の第1回試写はほぼ満員。反響の大きさに驚かされた。つづく第2回は5月初めに行なわれるが、これもかなりマスコミ関係からの予約が入っている。大変申し訳ないが、映画関係者で、この日に来ようと思っている方で、「他の日でも大丈夫だよ」という人はぜひ、別日に来てもらえるとありがたい。

早く見てほしいという思いはあるが、今回はマスコミの方により多く見てもらいそれをメディアから発信してもらうことが重要。その意味で協力してもらえると、ありがたい。


 予告篇




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人間関係でトラブル「卑劣な奴。許せない!」でも、もしかしたらその人は? [my opinion]

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人間関係でトラブル「卑劣な奴。許せない!」でも、もしかしたらその人は?

職場で、友達関係で、近所で、ふとしたことでトラブルになり、それが長期化。精神的にも追いつめられ、大変な思いをしている人は少なくないだろう。あの人はなぜ、そんなことを続けるのか? 私がこんな辛い思いをしているのに?何の得があるの? 理由が分からない。そんな経験はないだろうか?

友人のA君がよく仕事をしていた製作会社。映画やドラマではないが、映像作品を作るところ。そこの社長は温厚で仕事のできる中年男性。気配りもあり、誠実な人。信頼できた。だが、次第に問題が起こるようになる。いつしか理不尽なことを始めた。人を踏みつけるようなことをする。担当者に断りなしにプロジェクトの方向転換をする。A君がやるべき仕事を黙って別のスタッフにやらせる。信頼が揺らぐ。やがて社員全員が社長を嫌っていることが分かる。

社長のことを「悪魔」と呼び。数ヶ月に1度、何人かが辞めて行く。そのたびに新人を入れ、2年も経つと全員が入れ替わった。A君のようなフリーのスタッフも、1本仕事をしたら、2度とそこで仕事をする者はいない。だが、その手の悪徳会社というのは映画界には多い。会社でいえばブラック企業のような感じ。社員をこき使うのに給与はちょっぴりみたいな。実はそんな人かと考えた。

しかし、社長を見ているとそう断定できないところがある。冷酷無比なタイプかと思い気や陽気でおしゃべり好き。冗談をよく言っている。夕飯とか奢ってくれたりする。費用のかかる撮影を自ら提案したりする。もし、ピンハネして儲けようという悪徳会社なら、製作費がかからないことをするはず。かと思うと、スタッフを長時間働かせても、夜食も出さない(業界的には深夜に及べば夜食を出すのがルール)終電を過ぎてからスタッフを解放するような理不尽なことをする(その際はタクシーを出すのが業界の常識)


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若いスタッフは自腹でタクシー使い帰宅することもできず、居酒屋で時間を潰し、初電で帰るようなこともある。皆、怒り心頭だが、仕事を失うのを恐れて社長には何もいえない。スタッフだけではない。社長は映画に様々な面で協力してくれた別の会社や団体に対しても何らお礼も報告もしない。その1社が「どうなってんだ! うちがあれだけ協力したのに挨拶もなしか!」と連絡をしてきた。それを聞いた社員が社長に報告したところこういわれた。

「おかしいなあ。何度もお礼はしているし、何かあるたびに報告をしているんだけどなあ。勘違いじゃないかな?」

その社員が調べたところ。社長を始め誰もその会社にはお礼どころか一切の連絡をしていなことが分かり、あわててお礼状とお詫びの品を送ったこともあった。他にも必要ないことに大金を注ぎ込んだり、みんなで決めたことを守らず、スタンドプレーをしたり、見え見えのウソをつき誤摩化したり。言ってないことを言ったと言い張る。言ってないことを「いや、私はそう言ったはずだ!」と言ってきかない。質問しても全然関係のないことを延々と答える。「社長、質問に答えてください」というと「答えてるだろ!」と怒り出す。社員やスタッフはいつも振り回されていた。

プロジェクトが終わったあとA君は、二度とその会社と仕事をすることはなかった。ギャラも約束の半分しかもらえなかった。それをいうと

「そんな約束はしてない。あの話はその額を目指しましょうという意味です。ギャラは私が決めました。だから、それが全額です」


そう言われた。事前に何度も額を確認。「心配しなくても大丈夫です」と社長は何度も言った。目標額なんてことは一度も話していない。さらにいえば、なぜ、社長が額を決めるのか? ギャラは双方の同意で決めるもの。「もう、生涯。この男に会うことはないだろう」思った、仕事中の生活は全てサラ金でやりくり。もらったギャラでは返済できない。それから10年近くが過ぎたが、A君は今もその借金返済を続けている。

話を戻す。だが、A君は考えた。何かおかしい。単に金儲けしか頭にないブラック社長なら、無意味なことに大金を注ぎ込んだりしない。もしかしたらワンマンで閃きで動く出来る社長なのか? しかし、彼がやること成すこと失敗ばかり。必要のないことに金を注ぎ込み無駄にして、必要なことをケチり多くの関係者に迷惑をかける。御曹司なのか?それにしては基本的な部分は真面目で、会議の時間に遅れたりせず、プロジェクトはしっかり進めている。営業はうまいようで、いろんな仕事を取って来て会社はそこそも利益を上げているのだ。

まともな大学も出ている。会社を作り5年ほど運営して来たのは社長自身。暴力も振るわない。セクハラもしない。アル中でもない。ただ、以前からずっと不眠症で悩んでいるというくらい。そんな社長だが、彼の行為に社員は振り回され、次第に愛想が尽き、最後は全員が辞めてしまう。全ての原因は社長なのだが、ブラックという訳でなく、無能というのも違い、御坊ちゃまでもない。ただ、ただ、人の気持ちを逆撫でするようなことが頻発。皆、最後には離れて行く。


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いろいろ考えていて、精神病か精神障害を考えた。以前にA君が勉強した統合失調症か?と思え、症状を調べてみた。一致するものも多いが、明らかに違うものもある。統合失調症によくある妄想が彼にはない。患者が持つある種のエネルギーもない。考え方も飛躍がなく、理屈が通るものが多い。そこで社長の行動言動を思い出す限り書き出し、精神科の先生に意見を聞いた。

「この人は統合失調症ではなく、双極性障害です。似た症状があるので医師でも判断を間違うことがあります」

双極性障害? 何? と思い勉強を始めた。別名は「躁鬱病」である。陽気になったり落ち込んだりするあれ?と思ったが、それでは理解できない。症状を上げてみよう。

●自尊心の肥大: 自分は何でもできるなどと気が大きくなる。

●睡眠欲求の減少: 眠らなくてもいつも元気なまま過ごせる。

●多弁: 一日中しゃべりまくったり、手当たり次第に色々な人に電話をかけまくる

●観念奔逸: 次から次へ、アイデア(思考)が浮かんでくる。具体的には、文章の途中で、次々と話が飛ぶことなども含まれる

●注意散漫: 気が散って一つのことに集中できず、落ち着きがなくなる。

●活動の増加: 仕事などの活動が増加し、よく動く。これは破壊的な逸脱行動にも発展しうる。

●快楽的活動に熱中: クレジットカードやお金を使いまくって旅行や買物をする、逸脱行動に出る

ほとんどが社長に当てはまった。そして答えが出た。社長は金儲けのために卑劣なことをするのではない。人を踏みつけるのも、スタンドプレーを取るのも、言ったことを言わない。言わないことを言ったと主張するのも、全て病気のせいなのである。そんな人が社長というトップを勤めることで、多くの社員が振り回され、傷つき、去って行ったということなのだ。

守銭奴ではない。だから、飯を奢ることも多い。なのにギャラを勝手に半額にする。無意味なことに金を注ぎ込むのは症状にある。不眠症も当てはまる。つまり、双極性障害を患っているのだ。そのことを友人に相談した。

「そんな病気本当にあるのか? あの社長は単なる嫌な野郎だよ」

「俺も社長とは仕事したし、嫌な奴だけど精神病じゃないな。まともだったよ。急に叫び出したり、神の使いだなんていわないしさ」

精神病=気が狂った状態と思う人が多い。これだけ健康ブームでその手の番組があるのに、精神病を解説するものはない。雑誌や新聞でもせいぜい鬱病。だから、一般の人は双極性障害といわれてもピンと来ない。包丁を振り回し暴れるのが精神病と思う人たちがとても多いのだ。別の友人はいう

「嫌な奴だけど、精神病というのは酷いと思うよ。彼にも人権があるし、可哀想だよ」

この手の反応も多い。精神病に触れること自体が差別という考え方。確かに精神病患者を差別することはいけない。が、その考えが過度になり、精神病に触れること自体がいけないことと思ってしまう。結果、その人がなぜ奇行を繰り返すのか? どう対処すべきか?を考えず、臭いものには蓋をしろ的な対応になる。


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例えば、インフルエンザにかかった友人がいる。気付かずに会社に出て来た。それは危険。ウイルスがまき散らされる。彼は自宅で療養すべきなのだ。それを「インフルエンザなんていうのは可哀想だよ」というのと同じ。患者に「会社に来るべきでない」というのも差別ではない。そもそも、彼は会社に来てはいけない。他の社員に移るからだ。自宅で療養。治療を受けることが大事。人権とかいう問題ではない。

あの社長はもともと優秀な人だったのだろう。しかし、病気によってまともな判断ができない。そのために社員に嫌われ、同時に仕事もうまくいかない。本人は気付かない。自分は正しいと思う。病気によって「私は何でもできる!」と思い込み無謀な挑戦をして失敗する。社員の1人はいう。

「とにかく嫌な人で、悪魔と呼ばれるのも当然。でも、社外の人に言っても誰も信じない。まじめないい社長だよ。多少の社内トラブルはどこでもあるよと言われた。A君から病気の話を聞いて納得。けど、精神病だなんていうと差別だと言われ、私たちから言えないわ」

その通りだろう。世間は個人の辛さや悩みを理解しない。人間関係のトラブルと考える。まさか社長が病気とは想像しない。そして、精神病だというと「差別だ!」「酷いことをいうな!」と批判される。或は「社長はよく知っているけど、病気とは思えない」と取り合わない。精神病を知らない者がどうして「病気とは思えない」と言えるのか? でも、多くのがそんな対応しかしない。そんな3重の壁があり、1人の患者がいることで多くが傷つき、トラブルが起こる。ただ、患者に悪意はない。病気なのだ。

精神病は特別な病気ではない。統合失調症の患者は100人に1人いると言われる。なのに国もマスコミも精神病についての理解の輪を広げようとしない。国民も「怖い病気」と思い込み、触れないようにする。だから多くが気付かない。その社長は今も会社を経営している。噂で聞くところだと、社長は相変わらずだという。社員は次々に辞めて、2年で全員が入れ替わるという。誰にも悪意がないのに、悲しい事態は終わらない...。




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