So-net無料ブログ作成
  • ブログをはじめる
  • ログイン

「明日にかける橋 1989年の想い出」東京公開終了ーそして大阪公開のご挨拶 [7月ー2018]

37951131_2068608059880154_9016795238177439744_o.jpg

映画「明日にかける橋」はご存知のように、大企業が作った映画ではなく、市民の寄付で制作された映画です。製作費を集めるだけでも大変。ようやく映画が完成しても次は宣伝費。「いい映画を作れば口コミで人が集る」なんてのは昔の話で、宣伝をしなければ多くの観客に映画館に来てもらうことはできません。ですので、地元委員会の皆さんは今も宣伝費の寄付をお願いしてまわっています。そこでもう一度、この映画がなぜ作られたか?をお伝えしたいと思います。

「私たちの町の魅力をどうすれば多くの人に知ってもらえるのかな?」

そう考えた静岡県袋井市の主婦がいます。「地方映画。最近ブームだよね」その話を仲良し主婦の2人に話をしたことからスタート。その後、お坊さんが加わり、さらなる仲間も増えて、映画を作る実行委員会が発足しました。「製作費は寄付金で!」と決めましたが、本当に大変でした。委員会メンバーの多くは主婦。それもフツーのおばさまたち。皆、仕事を持つ人が多く、家事もあります。

そんな中、時間を作り寄付集め。企業や団体等を訪ねて、映画の趣旨説明をしてまわります。しかし、当初は「映画なんて市民に作れる訳がない」「そんなの無理に決まっている」と賛同してくれない人もいて、なかなか寄付が集りませんでした。それでも委員会メンバーは諦めずに、いろんな人たちに声をかけている内に、隣町の磐田市や森町からも参加してくれる人たちが出て来て、映画製作の輪が広がって行ったのです。

そのスタート段階で僕は連絡をもらいました。静岡で3本の映画を撮っており、地元密着の市民映画も何回もやっている。地元の熱い思いに共感。一緒に映画作りをさせてもらうことにしました。委員会の皆さんが製作費を集めている間に、僕は町をロケハン。前々から考えていたストーリーがその町にピッタリ。それで行くことにしてシナリオを執筆。次はスタッフ&キャスト集め。市民映画なので企業映画のような何億もの製作費ではなく、その何分の一かの予算で作らねばなりません。

そのためにスタッフも通常よりずっと安いギャラでお願いせねばならない。ただ、ギャラがは安いからと全力でやってくれない人はダメ。町の人たちの情熱を理解し、形にしてくれるスタッフを探します。さらにキャスト。地方映画というと、無名な俳優ばかりということが多い。誰か、知名度のある人を….と、いろんな俳優さんに声をかけると、凄いメンバーが集りました。皆、市民映画を理解し、シナリオに共感し、出演を決めてくれたのです。今まで「映画なんて無理だよ…」と思っていた人たちもビックリ。盛り上がってきました。

そして僕が映画を作るとき、決めていることがあります。地方映画の場合。基本は町の魅力をアピールすることが目的。でも、PR映画と勘違い。観光地を舞台にわが町をアピールするだけの映画がよくあります。ストーリーでよくあるのが、東京からUターンして来た地元の若者が故郷の魅力に気づき「オヤジの仕事を継いで、この町で生きて行こう!」なんてパターン。ありふれた古くさいストーリー、おまけにPR映画にお金を払い映画館で観てくれる人はなかなかいません。

そこで、いつものように町の魅力を描きつつも笑いや涙、感動がある物語を作り、映画にすることを提案しました。感動があるからこそ、映画館まで客は来る。映画を観れば、自然にその町はアピールされる。感動があれば町の印象も強く心に残るのです。でも、なかなか理解されない。「地元の観光地を写したPR映画こそがアピールする!」と信じ込んでいる方が地方には多いからです。でも、それはアンテナショップで見せるべきもの。それが今回のメンバー。おばさまが多いこともあり、ドラマ好きの方々が多く、その辺を一発で理解してくれました!

といって町のアピールをしない訳ではありません。今回のメンバーは町の魅力を発信したいという。つまり魅力に気付いている方々。でも、多くの人たちは「私たちの故郷は大したことのない町だ」と思いがち。本当は美しい自然や建物がある。見慣れてしまって気付かないだけ。けれど映画のスクリーンを通じて観ると、その美しさに気付く。つまり他府県に町の魅力を伝えることは大事ですが、町に住む人々がまず、自分たちの故郷の良さを知ることも大事。何気ない、平凡な風景の中に、素敵なものがたくさんあるのです。そんな場所をロケ地に選び、物語を作りました。

「私たちの故郷は素敵な町だ!」

映画を作ることでそのことに気付いてもらおうと考えたのです。そして何とか映画が撮れるだけの製作費が集ります。町のいろんな方々が協力を申し出もありました。宿、食事、車、運転、機材のレンタル等々。いろんな形で町の方々からの応援支援。そして市民俳優、エキストラ。こうして昨年の夏の撮影。多くの有名俳優たちも参加して無事に撮影を終えました。さらに編集。昨年末に完成披露上映会を地元で開催。映画は大評判。多くの人たちが観てくれました。

ここでまた、おばさまたちが活躍。上映会の収入を、ホールのレンタル料とかを引いて、あとは全てを宣伝費にしようと考えたのです。撮影時も地元メンバーは仕事そっちのけで、撮影のお手伝い。交通整理からお弁当作り、運転。そして出演まで。だからこそ、映画は無事に完成したのです。なのに誰もギャラも交通費も取らず、全員がボランティア。年末の上映会も収入は全て映画館公開のための宣伝費にしたのです。ここが本当に偉い。

というのは、地方映画はがんばって作っても、地元で上映して終わり…ということが多いのです。町のアピールのために作ったのに意味がない。日本各地で上映してこそ、目的を果たすことができる。さあ、宣伝費も集ったところで今回の「明日にかける橋」の場合は、まず東京の映画館と交渉。単なる地元のPR映画ではなく、一般の人が観て楽しめる感動映画であることを理解してくれて、夏にロードショーしてくれるとのこと。

続いて、大阪、名古屋。地元静岡県での公開も決まりました。それも大手の有名映画館ばかり! ですが、ここからが問題。多くの町で上映されるということは、それなりの宣伝をせねばなりません。いくら映画が感動的でも、宣伝しないとお客は来てくれません。

宣伝はポスター、チラシだけでなく、いろんな費用がかかります。宣伝会社への依頼。東京の試写会もせねばならない。会場のレンタル。舞台挨拶。ハリウッド映画の大作だと5億円くらい宣伝費を使います。でも、今回は本当に僅かな宣伝費しかない。なのに多くの映画館が上映してくれます。東京公開は無事に終了しましたが、これから大阪、地元静岡県、そして名古屋。さらに地方での公開が続きます。さらに、ロスアンゼルスの映画祭の招待作品にもなり、まだまだ、宣伝費は必要です。

なので、皆様にお願い。皆さんの町に映画が来たときは、ぜひ、映画館で観てほしい。できれば前売り券を買い(これが大きい)友達と一緒に行ってほしい。TwitterやFacebookで映画のことを書いてほしい。そんなことが宣伝になり、多くの人が「明日にかける橋」の存在を知るきっかけとなります。

今もまだ、地元委員会のおばさまたちは、自分の仕事をした上で、時間を作り、お寺に集って会合。町中にポスターを貼ってまわったり、チラシを配ったり。前売り券を売ったりと、がんばっています。でも、1円の人件費も取らず、自分たちの町を伝える映画を、子供たちに大切なことを伝える物語を観てもらうために走り回っています。本当に凄い方々。

おばさまパワーは凄い! 負けじと僕もいろんな形で宣伝。今も、映画の宣伝になるドキュメンタリー映画を編集中。東京に続き、大阪、静岡でも多くの方々に「明日にかける橋」を観てもらえるようにがんばっています。何とか、今後も、いろんな形で、皆様の応援が得られればと願っています。



DiHE4YWU8AEU3tu.jpg
nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:映画

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

Facebook コメント