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キャスティングってどんな風にして行うんだろう?=映画「明日にかける橋」の俳優はいかにして決まったか?❷ [映画業界物語]

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キャスティングってどんな風にして行うんだろう?=映画「明日にかける橋」の俳優はいかにして決まったか?❷

太田組作品のこだわりがある枠がある。関西弁キャラだ。そして大物俳優枠。僕の作品はどの地方で撮っても、あえてその地方の方言は使わない。理由は詳しく以前に書いたが、簡単にいうと、その町を観客が自分の故郷と感じてもらうためだ。

もし、方言を使うと観客は「**地方で起こった物語」という外部からの視点で観てしまう。それが必要なドラマもあるが、そのことで他人事になる。「へー、この街ではこんな事件があったのね?」という感じ。言葉も分かりにくい。それが標準語なら素直に見られる。次第に自分の故郷の物語に思えてくる。そう感じてもらうためには言葉で引っかかったり、距離を持たれるのは大いにマイナス。大林宣彦監督の「尾道シリーズ」も同じ手法。そこから学んだ。だが、関西弁を話すキャラを1人だけ入れる。

「ストロベリーフィールズ」「青い青い空」では波岡一喜君。「朝日のあたる家」では山本太郎さん。「向日葵の丘」では北原雅樹君&斎藤とも子さん。そして今回はお父さんを関西人にしてみた。ハリウッド映画ではよく1人だけイタリア後訛りの登場人物が出てくる。字幕スーパーで見ると分からないが、そのキャラがコミックリリーフだったりする。

陽気なイタリア人、或いはイタリア系のキャラを入れることで物語にアクセントを付ける。「スターウォーズ」でいえばC-3POは米語ではなく英語で話す。そんな風にして言葉でキャラ付けして、同時にドラマにアクセント付けるという手法。日本映画でこれをしている監督は少ない。

それに今回は地方映画。何でもかんでも、その地域のものだけで固めるとPR映画色が強くなる。そこに別の地域の要素を入れることで広がる。そんなことでお父さんを関西の人にした。もうひとつは「一番泣けるシーン」と言われた父と娘の語らい場面。お堂の前の。あのセリフを標準語でいうとカッコよくなり、情の部分が伝わりにくくなるんじゃないかと不安だった。関西弁に関わらず、方言というのは情や優しさが出る。その意味もあってお父さんを関西人にしたのだ。

さて、キャスティングだ。関西弁となると、絞られてくる。というのも、関西人は下手な関西弁を強硬に許さない。ちょっとアクセントが違うと「アカん!聞いてられへん!」と怒り出す。これ関西だけの特徴。だから遊説で必ず方言を入れる、あの小泉進次郎も関西だけはそれをしないという。よく理解している。ちなみに僕も関西人なので、下手な関西弁を話す俳優を許せない。キャスティングは当然、関西出身の人だ。

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キャスティング・ディレクターと相談。いろいろ候補を上げる。お笑い芸人も何人か上がったが、バラエィをメインでやっている人は俳優業をアルバイトと考えがち。手抜き演技をよくやる。それは避けたい。リストアップした中で、一番興味を引いたのがあの人。

板尾創路さんだ。元々はお笑い芸人だが、最近は俳優業がメイン。なんといっても「空気人形」は最高だった。あの哀れな独身男の感じを出せる俳優はなかなかいない。あの哀れな感じ。まさに「明日」の親父に出したかった部分。といことで板尾さんにオファー。

時間がさほどかからずに、田中美里、藤田朋子、板尾創路さんの事務所からオーケーの返事が来た。皆、こう言っているという。

「ぜひ、やらせてほしい!」

そんなメッセージ付きだった。ありがたい。今回の「明日」は低予算映画。オファーした3人はゴールデンタイムに活躍する超多忙な俳優たち。そもそも僕なんかが依頼できるランクの俳優さんたちではないのだ。にも関わらず、全員から承諾!を頂いた。毎回、依頼しながら何で??と思う。

さて、次は大物枠。以前に出て頂いたのは松坂慶子、長門裕之、津川雅彦と、これまた凄い顔ぶれ。本当に無謀なオファーをしている。でも、なぜか? 超大御所の俳優さんも僕の書いたシナリオを読むと「出たい!」といってくれる。恐縮。今回の大物枠。考えた。

大切なのは戦争を語れる人。高齢者になるので、なかなか難しい。が、まさに、そのことを訴えている人がいた。宝田明さんだ。先の知事選に出ようかと検討していた話。新聞で読んでいた。憲法改正についてもニュース番組で語っている。早々に依頼。承諾を頂く。

だんだん、枚数が少なくなってきたので急ぐ。通常は主人公を演じる大人の俳優を選び、その人に似ている子役を選ぶ。が、僕の場合。前回の「向日葵の丘」でもそうだが、常盤貴子さんのオーケーをもらう前に、高校時代を演じる芳根京子をオーディションで選んでいる。今回も同様に先に高校時代を演じる越後はる香を選んだ。大きな理由がある.....。(つづく)



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