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明日にかける橋」を見直してみた❷ ハラハラドキドキして最後は泣ける作品になっていたか? [明日にかける橋=感想]

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明日にかける橋」を見直してみた❷ ハラハラドキドキして最後は泣ける作品になっていたか?

ちょっと訳あって見直す機会があった。映画の前半について以前書いたので、今回は後半戦について。

最後に見てから4ヶ月だが、かなり冷静に見られるようになる。劇場で何回も観客と共に見ているが、粗ばかり気になって辛いことが多かった。黒澤明は7年経つと楽しめると言っていたが、4ヶ月でも結構距離を置けるようになる。

この映画。タイムスリップものだが、最初は家族ドラマとのうような展開。文劇作品とも言え家族の死と、家族を取り巻く平成不況を延々と描いて行く。タイムスリップも通常のファンタジー映画のように、劇的には描かず、あっさりと進める。橋を渡りだけ。特殊効果なし。シナリオを読んだスタッフが言った。

「ターミネーターが未来から転送されてくるみたな感じじにはしないんですか?」

雷が鳴ったり、人を包み込む透明の球体が出てきたり、爆音がしたりはしない。「バック・トウ・ザ・フューチャー」でも、デロリアンのタイヤ痕が燃えたりしたが、こちらは一切なし。低予算というのもあるが、そこでドラマテックスにするといかにもファンタジー、SFという物語に思えて、現実感がなくなる。

007シリーズも最初は体を酷使して戦うボンド!という感じがリアルだったが、次第に秘密兵器を使い、軽々と危機を切り抜けるようになるので、ボンドがどれだけ絶体絶命になっても、ハラハラしない。これはスパイ映画ではなく、ファンタジーになってしまったかだと思える。

「BTTF」も、とてもよくできている映画だが、ドクが撃たれて「えー」と思うが、悲しみを強く感じたりしない。全編がファンタジックで、コメディ調であるからだ。「明日」を文芸作品調にしたのは、人の死や病気。倒産や自殺。という悲しみを現実的に描きたかったからだ。

そのことで希望や未来も見えて来る。映画の世界の出来事ではなく、観客自身の物語として見てもらえるようにしたかったからだ。とか、思い出しながら後半へ。

ここから刑事ドラマになる。これは太田組作品では初挑戦。物凄く心配だった部分。反省も多い。その刑事パートが終わると、主人公みゆきの活躍がクライマックスとなる。ここはお手のもの。いつものスタイルなので、かなりうまく出来ていると思う。

分かる人には分かる。石松寺(大洞院)のシーンは「史上最大の作戦」なんだなあ。と映画が完成したあと感じた。モロボシ・ダンとアンヌの別れの場面の影響を受けている。この辺からの展開。友人は「太田節が全開!」と褒めてくれた。もう、文芸作品でも、刑事ドラマでもなく、連続活劇のノリ! 

連続活劇というと今では「インディ・ジョーンズ」シリーズがその代表だが、もともとは昔昔、映画がまだ「つづく」で終わり、続きは来週上映という時代に人気があったスタイル。「果たして運命やいかに?」という終わり方。それは1960年代の日本のドラマにも影響を与えた。

「月光仮面」(実写)「少年ジェット」「海底人8823」等の子供番組(皆、白黒)もそのスタイル。カラーになってからの「マグマ大使」「怪獣王子」「赤影」もそれだった。なぜか? 「ウルトラマン」シリーズはそのスタイルではなく、そのあたりから連続活劇スタイルは廃れていった。

それが復活したのが「レイダース」だが、アメリカではテレビドラマでも復活。それが「24」「プリズンブレイク」「ヒーローズ」である。それらを含めて、好きなスタイルだが、意外に太田組作品に持ち込んだのは「ストロベリーフィールズ」くらいなもの。それ以来の連続活劇スタイルである。

この辺。自分ではうまく行っているか?実感しずらいところだが、静岡市の映画館で上映後。観客がこう話してくれた。

「もう、最後はどうなるんだろう?健太は本当に死んじゃうのか?とハラハラドキドキ。それが二転三転。そしてラストはああなって、あーーーって感じで、感動でした!」

これはうまくできていたということなのだろう。今回、自分でも見ていて「しかし、この映画。引っ張るな〜。ハリウッド映画みたい?」とか思った。自分で作っておいてなんだけど。ほんと、体力ないとできないエネルギーで作られている。

それとラスト。みゆきが家族と話す場面がないことに気づいただろうか? 母(田中美里)とは話すが、父や弟とは話さない。普通なら家族と抱き合うとか、いう展開で終わるのだが、そうせず。それどころか、そこで他の主要登場人物の現在が描かれる。そこを長年の友人がこう指摘する。

「あそこで家族と抱き合うと、何だかなあと思うけど。それを見せないことで、どんなことを話したんだろう? 自分だったらどうだろう?と考えることができる。そこを掘り下げるよりも、他の主要人物を見せることで物語が広がる。単にみゆきと家族の話でなくなり、それぞれの人生が見える。

一時期、金回りがよく栄華を誇っても、時代と共に移り変わる(大豪寺)。苦しみに打ちひしがれても月日がそれを癒す(手塚くん)。無常感がある。そんな人生の中で大切なものは何か?を考えてしまう。そんな多くの人々が花火を見上げる。そう、花火は人生であり、希望の象徴なんだ」

その感想を思い出して、あーなるほどなあ。とか思いながら、見てしまった。ハラハラドキドキした上に感動して泣ける映画というのを目指しているので、それが最後はうまく行っていること。少しばかり感じた。さて映画館上映は長野、福岡等でまだ続いている(あるいはこれから)。興味ある方はぜひぜひ、見て頂きたい。

映画「明日にかける橋」*今後上映予定の劇場です

◉長野県 千石劇場
11/24(土)〜11/30(金)
http://www.sengokugekijyou.com/

◉福岡県 中州大洋劇場
12/7(金)〜
https://www.nakasu-taiyo.co.jp/sp/

※詳細は劇場のH Pをご覧下さい
http://asunikakeruhashi.com



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