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映画職人たちは素晴らしい!=手抜きしない、毎回全力、お金じゃない。そんな人たちが存在する映画界。 [映画業界物語]

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映画職人たちは素晴らしい!
=手抜きしない、毎回全力、お金じゃない。そんな人たちが存在する映画界。

映画の世界は俳優だけではなく、スタッフでも素晴らしい人達がいる。もちろん全員ではない。クソみたいな奴らもウジャウジャいる。クソ以下の連中もいる。だが、そうではない人達も結構いる。映画撮影でも昼頃にはランチタイム。基本は1時間。ロケ弁が配られ、各自は思い思いの場所で食べる。

が、ほとんどのスタッフは弁当をかきこむように食べてしまう。味わっているとは思えない。10分ほどで立ち上がり、弁当のカラを決められたゴミ箱に入れてロケ現場にもどる。そして機材の調整や午後からの撮影の準備を始める。これサラリーマンで言えばランチを食べて、1時までに会社に戻れるようにコーヒーでも飲むか? タバコ吸いながら同僚とダベろうか?という時間。

それをスタッフは食べている時間が惜しいかのように現場に戻る。撮影部も、照明部も、録音部も、演出部も戻る。制作部は弁当の片付け等があるので、その場に残るが、彼らは弁当を配るので、一番最後に弁当を食べる。そして他のスタッフより先に食べ終えて片付けにかかる。皆、本当に凄い。一部の人だけか?と思ったら、5本の映画。全てのスタッフが同じだった。

本来、ランチの1時間は休憩時間。ハードな撮影なのだから、休むべき時間だ。なのにそれをしない。午後からの撮影準備に時間を使う。よりいい仕事をするため、よりいい作品にするため。そして1時再開なら、1時からすぐ撮影ができるようにする。ある撮影なんて午後1時再開なのに、10分前に全スタッフが揃っていて、準備も終わっていた。誰が指示した訳でもない。

「監督、あと10分ありますけど始めますか?」

と演出部チーフに言われて撮影を再開したことがある。なんとも凄いやる気だ。堅気の友人に話すと驚いていた。

「俺の会社なんて、1時から午後の仕事と決まっていても、10分15分遅れて戻ってくる奴がいる。デスクに着いてもダラダラして、仕事始めない。どうせ月給安いんだから、真剣に働くと損だ!という思いがにじみ出ている。上から言われたことしかしないし、自主的に何かをしようなんて考えない。ダラダラ仕事して、残業に持ち込み、それで残業代を稼ごうとかいうやつも多い。なんで映画人って、そんなに働くの? ボーナスだってないんだろう?」

その通りだ。ボーナスもない。そして不況が始まった頃から映画の製作はどんどん削減。一番下げられたのが人件費だ。特に僕が担当する作品は低予算だ。でも、だからと言って手抜きする者はいない。懸命に仕事をする。それはもう仕事というレベルではない。アーティストとしての作品作りだ。あるカメラマンはいう。

「僕が撮影したものは映画として10年、20年、いや100年先まで残るものです。そんな作品で手抜きしたら、いい加減な撮影をしたら、100年恥ずかしい思いをするでしょう? だから全力でやるんですよ」

本当に凄い。もちろん、ギャラ以上のことは絶対にしない人もいる。撮影より撮影後に飲みに行くのが楽しみなオヤジもいる。だが、それはむしろ少数派で、少なくても太田組にはいない。多くのスタッフは全力で仕事。妥協せず、真剣にいいものを作る。プロの職人なのだ。そんな人たちと仕事をするのは楽しい。こちらもいい加減なことはできない。それが素晴らしい作品作りに繋がる。僕の作品が毎回、高い評価を受けるのは彼らがいてくれるからだ。映画職人に幸あれ!



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毎回、全力投球。手抜きなし。第1線で活躍する俳優ほど努力している? [映画業界物語]

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毎回、全力投球。手抜きなし。第1線で活躍する俳優ほど努力している?

誰もが知るベテラン俳優。数々の名作に出演している。日本の俳優の演技派ナンバー1を争う人だ。年齢は70歳前後。そんな凄い俳優さんが僕の映画に出演してくれた。

あまりにも有名、テレビでは引っ張りダコ。ただ、彼の作品を見ていると、これぞ!という映画では真剣だが、テレビドラマでは少し手を抜いているように思えた。とは言え、水準以上の演技であり、決して下手とか、やる気なしではないのだが、他に比べると、そう思えた。ベテランの方はギャラが高くて、多くの視聴者が見るテレビドラマより、現場が真剣な巨匠との映画に力を入れる人がいると聞く。

だから、その人が出てくれると決まった時。決して手抜きはしないが、僕の映画は低予算だ。それなりの演技で来ると思えた。ま、出てもらえるだけで映画は2ランクアップ。それだけの存在感がある方だ。最初、お会いするとき、こう言われると想像。

「ま、よろしく頼むよ! 楽しくやろう」

僕は間違っていた。最初にお会いした時、彼は超真面目な顔で、こう言った。

「私は演技に命を賭けています。ですから、まずは自由にやらせてください。それでもし監督が違うと思ったらいってください」

僕のような青二才の監督に、そう言った。そして、あれこれ言うなんて、おこがましいほどの素晴らしい演技を見せてくれた。鬼気迫る芝居に文句のつけようがなかった。後で、彼とよく仕事をする先輩から聞いた。

「あの人は毎回、全力投球なんだよ。映画でもドラマでも区別しない。手を抜いているように見えても、それはコミカルだったり、軽めの芝居が相応しいと思ってやっている。絶対に手抜きしない」

その通りだ。大手の作品は真剣に演じるが、低予算ものだと適当に演じる俳優はいる。が、彼は違った。いろんな俳優を見ていて気づいた。俳優を目指す若い人たちにそんなこと伝えたい。

「若手の方が手抜きする。この程度の作品で本気出せない。なんて考える。でも、第1線で活躍するベテランは絶対に手抜きしない。全力投球。だからこそ第1線で活躍するようになったのだ...」



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映画の世界。金とコネだけではない!=汚れた世界と思いきや素敵な人達がたくさんいる? [映画業界物語]

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映画の世界。金とコネだけではない!
=汚れた世界と思いきや素敵な人達がたくさんいる?

芸能界とか言うと派手だけど、汚い世界で、金と名誉を求めて魑魅魍魎が闊歩している世界という印象が強い。が、もう20年近く、仕事をしていて、その部分を痛感することも多い。が、また別の一面も感じる。

僕が監督する映画の多くは低予算だ。億単位のものはない。だが、毎回、第1線で活躍する俳優たち、ベテランの大御所が出演してくれる。もし、大手プロダクションの社長が友人とか、父親が芸能界の顔役なら、

「ああ、そういうことね。でないと無理だよね〜」

と言われるだろう。だが、そうではない。僕自身、最初は俳優さんたちが

「スポンサーが大手テレビ局とか、大手広告代理店と勘違いして出演を決めたのではないか?」

と考えたくらいだ。何で、有名でもない僕なんかの映画に出てくれるのだろう。あんな凄い人達が!と思えた。本人やマネージャーさんに直接聞いた。理由は

「脚本が素晴らしいから」「地元の方々の熱い思いを感じたから」

というものだった。さらに作品が完成すると、こう言う人がいる。

「また、次回もよろしくね!」

社交辞令かと思ったが、その大御所俳優さん、あちこちで

「また太田監督の映画に出してもらうんだよ」

と言っているらしい。マジだ! 或いは新作がスタートすると

「今回の私の役はどんな?」

と連絡をくれる国民的女優もいる。まだ、依頼もしてないのに! 次第に分かって来たこと。第一線で活躍する俳優さんたちというのは、お金とか名誉とかではなく、本当に演じたい役を演じたい。素晴らしい作品に参加したいという思いを持っているということ。ある有名俳優のOさんはインタビューでこんなことを言っていた。

「引き受ける時は2つ。本当にやりたい役ならギャラが安くてもやる。あまりやりたくないけど、ギャラが高ければやる」

俳優業も商売だ。しかし「本当にやりたい役なら安くてもやる」というのは素敵。この世界。コネと、金と、名声と、そんなものを求めて寄生虫の様な人々が徘徊している。新人時代は理想に燃えて、でも、現実にぶつかりやる気をなくすということはどこの世界にでもある。

それが第1線で活躍する、有名俳優、ベテランの方がそんな熱い思いを持っている。むしろ新人の方が

「大手事務所でないと」「ギャラが安いんだよな」「メジャーでないと仕事したくない」「こんな仕事は本気でやれないよな」

なんていう奴が多い。比べて、成功してビッグネームとなった人達は最初から金と名誉のためでなく、毎回、全力投球をして来たのだろう。だから、今があるのだと思える。若い頃に考えていた理想が大人になり、社会に出ると崩れていくのが普通なのだが、映画の世界は若い頃に抱いた純粋な気持ちを幾つになっても抱えて戦う人達がいる。そんな人が生き残り、ロングランする世界でもある。ドラマ以上に現実はドラマティック。捨てたものではない。


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