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明日にかける橋ー「地方映画なのに、これだけ凄い!」まとめました。 [地方映画の力!]

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明日にかける橋ー「地方映画なのに、これだけ凄い!」まとめました。

「明日にかける橋」は映画会社が作った映画ではなく、静岡県の主婦たちが「街をアピールする映画を作りたい!」と言う思いからスタートした地方映画です。製作費は地元の皆さんの寄付。プロの映画スタッフ&俳優が集まり作られた作品。でも、その手の地方映画は地元で1日上映して終わり。。。と言うことがほとんど。なのに!と言うところをまとめてみました。

①全国の映画館で一般の映画と同じ形で公開。20館ほど。
②東京は有楽町スバル座。昔でいう一番館。秀作を選んで上映する館
③大阪はテアトル梅田。阪急大阪駅前の繁華街にある名画を選ぶ館。
④名古屋は伏見ミリオン座。こちらも名画しか上映しないメジャー館
⑤静岡県西部はTOHOシネマズ磐田!

⑥東京公開時は舞台挨拶でキャストが勢揃い。マスコミが大報道。
⑦大阪でもヒット。映画館が十三シアターセブンに移り続映
⑧公開後もメイン俳優が異例の応援、ツイート、インスタで映画宣伝
⑨静岡県公開時は鈴木杏さんが地元へ。県庁にも挨拶。テレビ出演も
⑩地元公開は9週間のロングランヒット。

11太田組作品の中で、地元公開日数がナンバー1に!
12年が明けた今年、TOHOからアンコール公開の依頼。再び満員!
13公開終了から2ヶ月。早くもDVD発売!
14DVDは予約だけで完売。現在、再プレス中。
15映画の地元アピール効果は1億円分!(費用対効果)

もう一度書くが、地方映画の多くは地元の市民ホール等で1日上映で終わる。映画館はなかなか上映してくれない。やっても東京でレイトショー1週間。地方はなし。それが「明日」は天下の有楽町スバル座で1日3日上映。2週間!4大都市で公開。他、地方の映画館でも。これだけでも異例なのに地元では9週間のロングラン。「ドラえもん」やキムタク映画を超えるヒット。

全てはおばちゃんたちの決断からスタートした。その熱意に共感した映画スタッフ。そして俳優陣。その力が映画を全国に発信。DVDが売れない時代に、終了から2ヶ月で発売=>完売=>再プレスと言う展開。本当に凄い。諦めず前に進めばどんなことで成し遂げられると言うこと。教えられる。



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大手映画会社に騙されるのに、頑張るスタッフを批判する地方の人たち? [地方映画の力!]

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映画界の価値観やルール、本当に理解されずらい=大手映画会社に騙されるのに、本当に頑張るスタッフを批判する地方の人たち?

地方で映画を作るときは地元の方々と共同作業。あるいは映像関係の仕事をしたことのない会社から依頼を頂くこともある。そんなとき、難しいのは映画作りの方法論や価値観が理解されないことだ。簡単にいうと、資本主義と共産主義の人間が一緒に法律を作るような、キリスト教とイスラム教の人が一緒に料理するようなものだ。

価値観やルールが違うので揉める。ただ、映画製作なので映画界のルールでやるべきで、そこに建設会社の方法論や居酒屋チェーンの価値観を持ち込んでもうまく行かない。なのに、いろんな人がそれぞれの世界のルールや価値観を持ち込もうとする。そこがまずトラブルの原因となる。

一番理解されないのは予算。例えば映画を作る最低予算は3000万円ほど。もちろん、今時は500万という映画もあるが、それでは専門学校の実習レベルの作品しかできない。ただ、今時はそんなものでも映画館に掛かってしまい「映画」と言われる。それらを除外すれば、まともな映画はやはり3000万円が最低線。企業映画は最低1億円。

ただ、映画業界でない人に3000万で何ができるか? 想像できない。できないのにも関わらず地方映画製作時に地元の声を聞くと、

「映画を撮るのなら主役はやはり高倉健だよなあ!」

「綺麗どころの女優をズラーーと並べたいよね!」

そんなことを地元の実行委員が笑顔で言う。冗談?と思ったが、マジだった。3000万なんてテレビの深夜ドラマ・レベルと思ってもらうのが正解。2時間ドラマだって3000万ではできない。ゴールデンに放送している観光旅行をしながら、犯人を探す?あの手の中身のないドラマでも最低5000万はかかる。銃撃戦もない。カーチェイスもない。特撮もない。オールスターキャストでもない。有名俳優は1〜2人。それなりのものは7000万以上かける。

健さんのギャラは1本で数千万円。3000万だとギャラにさえならない。地元の方が悪いのではない。それくらいに映画業界のことは分からない、知らないと言うこと。だから、3000万でスタッフが懸命に努力して、超安いギャラで、かなりいい映画を作っても、地元の方は

「3000万あれば、このくらいの映画ができるんだな?」

としか思わない。本来、ギャラ以上の仕事をしたスタッフに感謝すべきところなのに、当たり前に思う。それどころか、

「3000万も使ってこの程度しかできないのか? 製作費抜いてんなあ....」

「3000万も払ったんだから、監督は数百万のギャラを取っているんだろうな? 感謝してもらわないとな!」

が、3000万の映画で監督のギャラなんて、本当にわずか。1年働いてもサラリーマンの初任給1ヶ月分ほど、が多い。それでも監督やスタッフは「いい映画が作りたい!」と言う思いがある人が多いので、頑張り、低賃金で働いてしまう。それが地元には伝わらず、疑われたり、感謝を求めて来られたりする。

逆のケースもある。ある地方映画。7000万円の製作費。地元自治体が捻出した。それなりに有名な製作会社が担当。でも、3000万で製作。4000万を自社の利益にしてしまった。にも関わらず、地元の人は

「街のために頑張ってくれて感謝している...」

と疑う人はいなかった。製作費の20%ほどを手数料として引くのは業界的にもオーケーだが、半分以上を抜くのは阿漕。犯罪に近い。が、地元の人は誰も気づかない。その上、手弁当で撮影を手伝ったと言う。大手の会社だと地方の人は両手を上げて信頼してしまう。逆に小さなプロダクションが利益なしで、頑張っても、あらぬ疑いをかけたり、撮らせてやったと態度をする人がいる。

それらも全て「映画業界が分からない」ことが原因。3000万というと個人には凄い額だが、映画製作からいうと本当に厳しい、何もできないに等しい低予算なのだ。そこからスタッフが努力して、7000万クラスのことをやっても「3000万だとこのくらいのことができるんだな」と努力が理解されない。また、真面目な監督やPはそれを恩着せがましく言わないから、地元は誤解したまま。むしろ、悪徳Pが7000万から4000万抜いて製作

「映画は本当に金がかかります。7000万ではこのくらいの映画です」

という方が、理解され、感謝される。と書いていて気づく。あれ? お年寄りを狙った羽毛布団の詐欺も、そんな感じじゃないかな? 高いものを安くするといい、安いものを売り付ける。同じ構図だ。映画も、知名度のある企業、映画会社だと地元の人はすぐ信じてしまう。

そんなことがあるから、僕が映画を作るときは地元でレクチャーを何度もする。理解してもらい、現状を分かってもらう。が、なかなか分かりづらいこともある。あまりに身の丈以上のことを要求するので「だったら止めよう!」と言いたくなった街もある。が、それとは違い猛勉強して頑張ってくれたのが「明日にかける橋」の実行委員。ありがたかった。

何事も同じ。商売でも、観光でも、政治でも、自分たちの価値観やルールを別の業界に押し付けても揉めるだけ。勝手な想像をして期待。外れたら「騙された!」と怒る。でも、その前にその世界を知ること。その上で自分たちの経験や新鮮な発想。「地元ならでは利点を活かせないか?」考えること。それが新しい何かをスタートさせる秘訣なのだ。


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故郷映画で金儲けを企む人たち。それってどうなの?=結局バカをみることに! [地方映画の力!]

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故郷映画で金儲けを企む人たち。それってどうなの?=結局バカをみることに!

地方映画。故郷映画。呼び方はいろいろあるけど、基本は地元PRのために映画を作ろう!というプロジェクトだ。

「でも、町のPR映画にしてはいけない!」

という話は何度も書いた。都会のアンテナ・ショップのモニターで流した方がいいような観光案内映画を映画館で金を取って上映して大失敗した街はたくさんある。

今回は別の失敗談を紹介する。基本、故郷映画は地元の人たちが寄付を集めたり、自治体が予算から製作費を捻出して製作する。皆、儲けることより、多くの人が映画を見てくれることで地元を知り、訪ねてくれることを目的とする。その意味では数千万円で作った映画が2ばい3倍の効果を発揮。地元をアピールする。

だから、地元の人たちは皆、ボランティアで参加。交通費も、食費も自腹で頑張る。なのに、そんな映画プロジェクトで金儲けを企む人たちがどの街にもいる。

ある鉄道会社。地方では赤字路線が多く、経営に苦労している。後輩監督のB君はそんな地方の鉄道が好きで、彼が関わる作品では、それらの駅を舞台に映画を作ろうとした。

古い駅舎は絵になる。また故郷映画では地元密着が大事。どちらにもプラスだ。また、JRはどこも映画撮影に非協力的で、許可を取るにも時間がかかる。その点、地元の鉄道は協力的だし、何より先方のPRになるのだから応援してくれる。以前に撮影した町の鉄道も好意的で、いい感じで撮影ができた。ところが新作の舞台。その鉄道会社は違った。

「撮影するのなら使用料を払ってもらいます!」

と言い出した。それもホームは5万円。駅舎は4万円。電車の中は20万円。とメニューまで作っていた。さらに、撮影には駅員が立ち会うので、その日給を2万円という。B君のプランでは主演女優が電車に乗り、ホームで降り、駅舎から出てくるシーンがある。

それだけで35万ほど支払わなければならない。低予算でその額は大きい。何よりもおかしいのは、製作費はその町の人たちの寄付。それを地元の鉄道会社が儲けにしてしまおうというのだ。映画の舞台となれば宣伝になる。全国で公開される。配信やDVD発売もある。その駅と鉄道は何千万円分もの宣伝をしてもらえることになる。

にも関わらず、使用料を払えというのだ。地元の人たちの寄付を自社のものにしようとするのだ。自分たちも地元の一員だという意識がないのか? 自分たちも寄付をしたいというのなら分かる。タダで撮影してくださいも分かる。それが「金を払え」だ。

B君は予算的に厳しいという理由もあったが、市民の金を、それもぼったくりバーのようにあれこれ理由をつけて製作費を吸い上げようとする姿勢に激怒。

「何より故郷愛がない人たちの鉄道や駅を舞台にして撮影しても、いいものはできない!」

そう感じて、シナリオを書き換えて鉄道も駅も出てこない物語にしてしまった。結局、バカを見たのは鉄道会社だ。撮影をすればタダで全国にPRしてもらえるのに、欲張ったばかりにそのチャンスを不意にした。

あとで聞くと、その鉄道は赤字路線。かなり厳しい状態だという。そんな時、ある県の鉄道会社がテレビ取材等で使用料を取り、利益を得ていると聞く。

「それはいい! 我が社もやろう! 

それで赤字を少しでも解消しよう!」

だが、大きな間違いがある。大手テレビ局なら5万、10万と言われれても「ああ、分かりました!」と払ってくれる。理由をつければ額は上がる。

自社の社員には給料を払っているのに、撮影に同行させて映画会社から日給を取るなんておかしいのに、それでも通ってしまう。大手のテレビ局ならオーケーだ。

でも、故郷映画は違う。1万円、1千円を節約して映画作りをする。そもそもが地元の人の寄付だ。大切に使う。なのに、大手テレビ局と同じように、鉄道会社は多額の使用料を請求。愚かとしか言えない。

結局、撮影は鉄道抜きで行われ完成。映画はヒット。それを聞いた鉄道会社の関係者は後悔したという。タダでも撮ってもらえればよかったと。さらにB君の元に大手テレビ局からこんな話が来た。

「今、地方の鉄道を紹介する番組を企画しています。そちらの映画で主演女優の**さんが乗った電車も紹介したいので、映像をお借りしたいのですが.....」

ゴールデンタイムの特番だった。が、映画では鉄道シーンは全てカット撮影していない。局に貸す映像は当然ない。もし、その場面が撮影されていたら、費用対効果は数千万円。その鉄道は全国のテレビで宣伝できたのだ。

目先の金を得ようとしたために、大きな機会を失ってしまったのだ。地方にはそんなタイプの人がよくいる。地方PRがうまく行かないことが多いが、その種の発想しかない人がせっかくのプロジェクトを破綻させることが多い。目先の利益。個人の利益。会社の利益ではなく、町の故郷のメリットをまず考えることこそが成功への鍵なのだ。



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「明日にかける橋」スタートは3年前の秋だった。地元と映画スタッフが共に頑張った成果! [地方映画の力!]

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「明日にかける橋」スタートは3年前の秋だった。地元と映画スタッフが共に頑張った成果!

思い出すの3年前の秋。2016年にロケ地の実行委員から連絡を頂き、何度も会合を重ねて製作がスタート。翌年2017年春に製作発表、夏には撮影。年末に完成披露試写会。翌年2018の夏には東京の映画館で公開。そして全国公開。さらに地元静岡県での公開。9週間に渡るロングラン上映。ロサンゼルスの映画祭で受賞。年明けには地元の映画館でアンコール上映。

そして今月。DVDが発売された。物凄い展開だ。何度も書いたが地元実行委員の奮闘の賜物ーと言っても、最初は3人のおばちゃんからスタートしている。その中に大手企業社長の奥様がいるとか、有力政治家の娘がいた訳ではない。皆、普通の主婦。そのおばちゃんたちが声が挙げ、ここまで来たのだから凄い。

あと、スタッフにも感謝せねばならない。今回は故郷映画。地元の方々の寄付で作られた。いつも彼らが参加する企業映画に比べると予算も低い。となると、機材の制約、助手の人数制限も出てくる。かなり不自由がある。ギャラも当然、いつもより安い。今回に限らず、地方映画というのは、そういう現実がある。

それでもおばちゃんたちが自腹を切って、走り回り、集めた寄付。その意味を理解してくれたスタッフが集まった。皆、映画界の第1線で活躍するベテランばかり。猛暑の中、全力でかかってくれた。そんなスタッフの活躍がなければ、感動作にはなり得なかった。監督がいくら1人で頑張ってもダメなのだ。だが、通常の地方映画。スタッフが手を抜くことが多い。

「ギャラも安いし、劇映画というより、PR映画だからなあ。適当でいいんじゃない?」

と思いがち。第1線で活躍する人はなかなか参加してくれないことが多い。地元も「良質な映画を作ろう!」というより

「わが町の名産品と観光地を映画で紹介したい!」

と勘違いしがち。結果、映画館で入場料を払って見るPR映画になってしまうことが多い。でも、今回の地元メンバーは違った。それを理解し、物語として素敵な作品を作ることを目指した。それが結果的に町のPRになることを把握していた。撮影現場でも連日、お手伝い。交通整理から荷物運びまで。ロケ弁は全ておばちゃんたちの手作り。その熱い「思い」を受け止めてスタッフも頑張った。企業映画の時より張り切ったと思えるほどだ。

本当にどちらか一方だけ頑張ってもダメ。両者が頑張らないと素晴らしい作品はできない。それが故郷映画だ。それが見事に結実したのが今回の「明日にかける橋」。だからこそ、東京、大阪でもヒットした。この手の地方映画は通常、地元でしかヒットしない。いや、地元ですら1日上映して終わりーが普通だ。

それが全国でヒット。ロサンゼルスでも受賞したのは、単なるPR映画ではなく、感動作品になっていたからだ。「地方映画で故郷PR」というのは、この20年くらいにいっぱいあったが、ほとんどが失敗。そんな中で「明日」は稀有の存在。「わが町をアピールしたい!」という町の方にもぜひ、見ていただきたい。

特典映像として収録されている。「メイキング」ではそんな地元の皆さんの活躍も描かれているのでぜひ!

http://asunikakeruhashi.com


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地方のおばちゃんたちが作った映画。故郷アピール効果は1億円以上!凄い。 [地方映画の力!]

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地方のおばちゃんたちが作った映画。故郷アピール効果は1億円以上!凄い。

 今週末、ロケ地の一つである磐田市にあるららぽーと TOHOシネマズで「明日にかける橋」がアンコール上映される。1日限りだが、これは異例中の異例だ。映画館は上映待ちの映画でいっぱい。だから、完成してから1年待ちというのが通常。

それなのに、年が明けてからもう1度上映しようと映画館側から提案があった。それも昨年の公開で9週間も上映している。理由は多くの人が「もう一度観たい!」という声を映画館に届けたからではないか?と想像する。僕のFacebookをお読みの方はすでにご存知だと思うが、この映画は静岡県袋井市に住む3人のおばちゃんが

「何か故郷をアピールできること。ないかな?」

という思いからスタートしている。そこにお坊さんが参加。次々に街を思う人たちが集まり、隣町の磐田市、森町からも手をあげる人が出て来て、遠州の一大プロジェクトとなった。

それも市や県が製作費を出したというのではなく、市民の寄付を集めて映画を作った。その熱い思いに応えて、多くの有名俳優の出演が決定。鈴木杏、板尾創路、田中美里、藤田朋子、宝田明。全員主役を演じることのできる人たち。企業映画でもなかなか実現できない豪華オールスター映画となった。

一昨年の夏に撮影。おばちゃんたちはボランティアで映画撮影をサポート。ロケ弁も全ておばちゃんたちの手作り(その模様はメイキング「越後はる香 16歳の挑戦」でも紹介。昨年、静岡朝日テレビで放送された)無事撮影を終え、年末に完成披露試写会。昨年夏に東京&大阪公開。秋からは全国公開(通常、地方映画は地元だけで上映。終わることが多い)

そして地元遠州ではTOHOシネマズで公開。9週間のロングランとなった。ロサンゼルスの映画祭にも招待され、特別賞を受賞。大いに盛り上がった。特に地元の方々は映画を見て

「私たちの住む街がこんな素敵なところだと思わなかった」

と思ったそうだ。映画に登場する明日橋も有名になり、他県から見に来る人たちも増えた。おばちゃんたちの願い。故郷のアピールがまさに実現されたのである。映画というのは映画を見た人だけにアピールするわけではない。

公開時には多くのマスコミが取り上げる。その際に袋井、磐田、森というロケ地も紹介される。街の映像がネットやテレビを通して全国に拡散される。俳優たちがブログやインスタグラムで紹介。メディアを通して思い出を語る。広告代理店の友人に聞くと、それらを宣伝費として計算すれば1億円以上の対費用効果となるらしい。

有名な観光地はバンバン宣伝するが、地方都市は予算がなく、そうはいかない。そんな中で遠州のおばちゃんたちは市民の力だけで、1億円分以上の故郷アピールをしたということ。本当に凄い。そして映画は映画館で上映して終わりではなく、様々なメディアで配信され、100年近く残るメディア。まだまだ故郷アピールは続くという訳だ。

「やればできる!」

それをおばちゃんたちは身を持って証明したのである。そんなオールスターキャストの感動映画。いよいよ今週末にららぽーと磐田でアンコール上映だ。1月12日(土)14:00〜。お近くの方はぜひ、ご覧いただきたい!


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続・明日にかける橋」製作が問題なく進み、無事に完成した理由?=異文化を理解するということ。 [地方映画の力!]

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続・明日にかける橋」製作が問題なく進み、無事に完成した理由?=異文化を理解するということ。

前回も書いたが「明日」は準備から、撮影、ポストプロダクション。そして劇場公開とトラブルなく、本当にうまく進んだ。大ヒットし、多くの観客が「感動した」と喜んでくれた。その1番の理由はやはり、地元実行委員会の皆さんの活躍である。

お世辞で言うのではない。地方映画を作る時に一番難しいこと。一番揉めるのは地元の方々とのコミニュケーションだ。映画作りは通常の仕事とは違う。方法論や価値観。ルールも一般の人には理解し辛いものばかりだ。そこに建築屋さんの価値観、役所の方法論を持ち込んでも絶対にうまくいかない。

なのに、多くの地方映画ではそれをゴリ押しする人たちが必ずで出てくる。だから製作開始が決まる前から僕は何度も地元に通い、その説明をする。しかし、多くの人は「どの女優さんが街に来てくれるのか?」とか「写真を一緒に撮れるのか?」ということにばかり興味が行き、映画製作に興味を持ってもらえない。

「高倉健に出て欲しい」「吉永小百合も来て欲しい」

という人もいて、それなら数億円の製作費が必要というと、

「そんな金どこにあるんだよ!」

と怒り出す。彼らにとって映画というのはリアリティのない夢の世界の出来事に思えているのだ。また、権利問題も理解してもらい辛い。例えば肖像権というのは、製作費を地元が出したとしても、映画に登場する俳優さんたちの写真や映像を自由に使うことはできない。

「おかしいだろ? 俺たちが金を払ってんだぞ!」

と怒られたこともあるが、撮影中に撮ったスチール写真も俳優が所属する事務所に確認して、使用許可をもらって使う。まして、その写真を地元の商店街のセールの宣伝等で使ってはいけない。これは映画界のルールではなく、法律に基づくもの。なのだが、金払った=全て俺たちのもの!という固定概念から離れられず。その説明だけで何時間もかかることがある。

スチール以前に現場で勝手に俳優の写真を撮る人達もいる。それも禁止であること。理解してもらうのに時間がかかる。サファリパークのライオンではないので、勝手に人の写真を撮ることは常識的に失礼なこと。でも、俳優相手になるとそれを忘れる。撮影中に写真を撮るとシャッターの音がする。俳優も演技に集中できない。

そんな一般の仕事では起こりえないケースが山ほどある。それをまず、理解してもらわないと撮影はできない。だが、必ず

「何で俺たちがそこまでしなきゃいけないだ!」

と怒り出す人。何ども説明したのに、現場で写真を撮る人が出てくる。それをネットに上げたりしたら、大変なことになる。そんなことを、様々なケースで説明するのだが、理解するどころか不満を持つ人もいる。

これは海外旅行でも同じ。国によって生活習慣は違う。嫌な思いもする。「おかしいだろ?」という対応もある。でも、そこは日本ではない。日本の常識やルールで測ってはいけない。映画製作も同じ。

建物を作る。映画を作る。ということに関して共通点もあるが、建設屋さんのルールで映画を作ることはできない。海外旅行と同じで、文化習慣が違うことに気づかず

「失礼だ」「おかしい」

と相手が悪いと思ってしまう。人は長年慣れ親しいだ習慣やルールで生きており、別の価値観をすぐに受け入れるのは難しい。だが、その国を訪れれば、その国のルールを守ることは大事。映画の場合。やはり通常の映画製作を理解してもらわないとならない。

「今回は市役所の意見を取り入れて撮影します」

ということはできない。餅は餅屋なのだ。そのスタート地点が本当に難しい。撮影が終わったら「完成!」と思う人も多い。「編集」という作業が理解できない。説明しても「映像を繋ぐだけで、何で3ヶ月もかかるの? なんかサボったりするわけ?」と言われてしまう。

「映画は好きでやってんだろ? だったらギャラ要らないよね?」

と最後に言われたこともある。映画作り=趣味と思う人もいる。仕事をしたら賃金を払う=常識なのだが、日常では分かることも、映画となると勘違いしてしまうことも多い。また、何度説明しても分かってもらえないこともあり。製作スタッフで我慢の限界を超え、東京に帰ってしまったこともある。

そんなことを乗り越えて地方映画は作らねばならない。それが今回の「明日にかける橋」では地元委員会の皆さんが本当によく勉強してくれて、大きなトラブルがなかった。映画スタッフが気持ちよく仕事ができる環境作りをしてくれた。これは本当に凄かった。

地方映画の成功。それは異文化を受け入れるということなのかもしれない。別の価値観を理解すること。何だか、政治や海外との交流にも繋がる。それを見事に成し遂げた地元委員会。本当に素晴らしい。


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明日にかける橋ー実行委員の奮闘は地方映画としての大成功のみならず、混迷の時代をいかに進むか?を伝えた。 [地方映画の力!]

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【明日にかける橋ー実行委員の奮闘は地方映画としての大成功のみならず、混迷の時代をいかに進むか?を伝えた】

完成披露試写会から間もなく1年。

昨年の今頃は地元試写会に向けて必死で編集していたころだ。そしてクリスマス前後の上映。3000人もの方々が会場に来てくれ、大絶賛。そのあとが今年の映画館公開へと進む訳だ。

多くの街で「明日にかける橋」は上映された。3大都市はもちろん。地方都市でも上映。とりわけ地元では9週間のロングランという記録的なヒットとなった。これは僕が作った映画の中でも、地元上映においては最高記録である。

地元の方々が製作する地方映画の多く、いや、ほとんどが地元で1日だけの上映で終わり。東京の小さな映画館でレイトショーできれば万々歳。3大都市公開なんてまずない。というのが普通なのに、なぜ、「明日」は大成功を収めることができたのか? 

いろんな理由があるが、一番大きのは地元、実行委員会の努力である。寄付による製作費集め、撮影のお手伝い、上映会の自主運営、映画館公開時の宣伝。それらの奮闘も凄かったが、一番というと、委員会メンバーが映画作り、映画宣伝を勉強し、理解してくれたことだろう。

どんなに寄付金を集められても、どんな宣伝しても、前売り券を何万枚売ろうとも、映画製作を理解していなければ全て無意味になってしまう。その映画製作を委員会の皆さんは撮影前から勉強し、疑問が出れば連絡してきて理解しようとした。何をするときには、必ず制作サイドに確認をとって進めた。多くの地方映画はそれをしない。あるいは力が入らない。

「わーー有名な女優さんが来たーー」

と盛り上がるが、そもそも映画製作とは何か?を勉強しない。楽しいところだけに参加する。もちろん、映画製作は難しい。いろんなルールがあり、面倒な決め事もある。手順、段取り、一般の人が理解するのは本当に大変だ。が、それが全く分かっていないのに、

「金を出したのはワシらだ。言うことを聞いてもらわんとな!」

と上から無理なことを言い出すことが多い。

「この店で撮影しろ」「あの女優を出してくれ」「宣伝なんてしなくても客は来るもんだ」

と映画製作や宣伝理論を知らない人が、自分たちの無茶な要望をぶつけてくる。あるいは自分のいる業界。建設業での常識や価値観。役所ならお役所論理を映画製作に持ち込み、進めようとする。考えれば分かるが、それでうまくいく訳が無い。アメリカに行き仕事をするのに、日本の生活習慣を前面に出して仕事はできない。同じことなのだが、多くの人はそれに気づかず、無理難題を押し付けがちだ。

結果、それは映画スタッフのやる気を削ぎ、映画のクオリティを落とし、中身のない詰まらない作品ができてくることになる。シェフに対して、素人が料理の作り方を指示するようなもの。うまく行く訳が無い。が、それが分からない。特に中年以上の男性が分からないようだ。長年自分が働いていた会社でのルール、価値観、方法論を押し付けてくる。

映画作りなのに、お役所の論理、建設会社のルール、地元での習慣の中で発言し、行動しようとする。そこに疑問はなく、

「俺は正しい。40年。これでやってきた!」

という自負さえあり、

「監督。お前は映画作りが分かってないないよ」

とさえ言い出す。確かに彼らはその業界では成功した人たちかもしれない。が、その方法論は映画作りに通用しないことがなぜ分からないのか?

これは政治にも言えるが、今だに不況というと公共事業!で対応する政治家たち。それは昭和40年代の方法論。今は通用しないのに昔のやり方から離れられない。新しいものを受け入れられない。それでいて「なぜ、景気が良くならない? 昔はこれで行けたのに?」という人たちと同じ構図なのだ。

では、「明日」ではなぜ、そうならなかったのか? 委員の皆さんが自分たちの価値観にこだわらず、「映画」を作るにはどうすればいいか? ゼロからスタートしたからだ。上から「映画作れ」というのではなく、

「私たちは素人だ。イチから勉強せねば」

という謙虚な思いをお持ちだったからだ。分からなければ聞く。間違いがないか?確認する。「何か違うんじゃない?」と思っても映画人たちのやり方を尊重する。

「自分たちは縁の下の力持ちだから」

とあれこれ指示したり、価値観を押し付けたりしない。そんな姿勢がスタッフに伝わる。

「信頼されている。頑張らねば」

と作品クオリティが上がる。本来よくあるのは、映画としては大した額でないのに

「あれだけの大金を払ってんだから、それ相応のものを作ってもらわないと、俺たちの立場がなくなるんだよ!」

と脅してくる人たち。製作費が豊富な企業映画を比較して文句を言う地元。そんなことがスタッフのやる気を削いでしまう。映画人はプライドが高い、脅しは逆効果。その人たちの業界では効果があっても映画人には通用しない。

そんな苦い経験は何度もあったので、「明日」委員の皆さんの行動は本当に驚かされるばかり。素晴らしいものだった。その背景を考えるとき、そもそも委員会のメンバーが女性3人からスタートしていること。市長に聞くと「街でも指折りの女性ですから」と絶賛していたが、それに加えてやはり女性ということが大きかったと思える。

と言うのは今の時代。男性はしがらみや目先のことに囚われて新しいことができないことが多い。マスコミを見ても活躍するのは東京新聞の女性記者である望月衣塑子さん。大ベストセラー「日本が売られる」の著者・ジャーナリストの堤未果さん。沖縄問題を描くドキュメンタリー監督・三上智恵さんと、注目を浴びるのは女性が多いように思える。

混迷の時代。男性たちは道に迷い、どうすべきか?分からずにいる。周りの視線を必要以上に気にして新しいことができないように見える。対して女性は

「ダメ元でやってみよう」「面白そうだ」「いいから、やっちゃおう」

と言う元気を持つ人が多い。そんなことも映画作りに大いにプラスとなった。もちろん、女性だけでなく、彼女らを支えた男性陣の力も大きい。名誉や収益のためというより、

「映画が好き!」

という方々の純粋な思いを現場でも何度も感じた。完成した映画が「感動した」「泣けた」と好評なのも、そんな人たちの思いと行動があったからだ。今回の「明日にかける橋」は大成功した地方映画というだけでなく、混迷の時代をどうやって進んで行くか?ということを伝える作品にもなったと感じる。



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「明日にかける橋」はなぜ地元で9週間ものロングラン上映を実現できたか? =地方映画が陥る5つの問題点を全て超えた地元メンバーの努力と奮闘とは? [地方映画の力!]

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「明日にかける橋」はなぜ地元で9週間ものロングラン上映を実現できたか? =地方映画が陥る5つの問題点を全て超えた地元メンバーの努力と奮闘とは?

ロケ地のひとつ磐田市での映画館公開。つまり、自主上映や貸し館上映ではない。いわゆるロードショー公開が終了したので、今回のプロジェクトを総括してみる。

「明日にかける橋」は地方映画だ。地元有志が集まり、寄付を集めて故郷をアピールするために作った作品。その種の映画はもう10年以上前から各地で作られているが、ほとんどが地元上映のみで終わる。それが「明日」は全国の映画館。そして地元でも日本最大級の映画館チェーンであるTOHOシネマズで公開。9週間ものロングラン・ヒットとなった。

通常は1日〜2日の上映だ。せいぜい1週間。それも映画館ではなく市民会館等の公共施設。なぜ、数日しか上映しないのか?というと、関係者しか観に来ないからだ。せいぜい数百人。千人行けばいい方だ。ではなぜ、関係者のみ?しか観ないのか? 

(1つ目の理由)

宣伝をしっかりとしない。地元関係者は自分たちが*月*日、市民ホールと、主催者側なので把握している。当然、市民が分かっていると思い込む。新聞広告、テレビスポット等はもちろんできない。街角にポスターを貼るくらい。でも、多くの市民はそれが地元映画とは気付かず、上映日に映画を観ることができない。

(2番目の理由)

製作の目的が「故郷のアピール」なので、町の観光名所を紹介するような映画になりがち。「他県の人が観たときに、わが町の魅力を知ってもらうため」と考えるのだが、それではPR映画。自画自賛である。それは都会のアンテナショップで見せるべきもの。それにストーリーが着いているだけ。

関係者は完成して嬉しいので観る。が、市民には自分たちの町のPR映画を観たいと思わない人もいる。事情通はその手の映画は本当に退屈で、自画自賛に陥りがちなのを知っているから観に行かない。こうして、関係者と一部の市民(宣伝で日時を知った上に、地元が映っているなら観たいという人たち)しか会場には来ない。だから、市民会館1日で十分なのだ。

(3番目の理由)

地方映画のほとんどは低予算。当然、有名な俳優は出演してくれない。市民がその映画を知る。「どーせ、PR映画だろ?」と思っても、有名な俳優が出ていると、「え?こんな凄い人が出てるの?」と興味を持ち来てくれたりする。が、地方映画に有名俳優はほとんど出演しない。低予算なので十分なギャラが払えないからだ。そして、マイナーな地方映画に出ると、落ち目かと思われる可能性もある。「仕事がないからそんな映画に出る」と言われる。イメージダウンだ。

ただ、地元出身の俳優は出演してくれることがある。或はかつて人気があったが、今は仕事がない俳優。そんな人が特別ゲストという形で、1シーンだけ出演というのはある。ただ、通常は有名俳優は出演したがらない。そのために地元の人で映画に興味を持てない人も多数出てしまう。

(4番目の理由)

先の3つと関係するが、ストーリーが極めて凡庸であること。一番多いタイプが、これ。

「都会で挫折した主人公が故郷に戻って来る。そこで昔の友人や近所の人たちの優しさに触れ、仲違いしていた親と和解。親の仕事を継いで町で生きて行こうという結末」

その手の地方映画はほんとうにたくさんある。或は町の有名人の伝記映画。「あの人は本当に偉大で、町のために尽くした」という物語。いずれにしても、関係者以外は興味を持てない題材。結局、観た人の感想を聞いて「私も観たい!」とは思わないから、1日以上上映しても客足は増えない。

(5番目の理由)

地元で製作費は集めた。東京のプロを雇って撮影。でも、低予算。京都、奈良のような魅力的な町でもない小さな田舎町でロケ。おまけに地元から、あれこれ注文を着けられる。「あの公園。あの店、あの港、あのお寺で撮影してほしい」「町の名産の***を食べるシーンを作ってほしい」「俳優さんにこれはうまい!と言わせてほしい」町側はPR映画と思い込んでいる人が多い。要求を聞き、スタッフはどんどんやる気をなくす。

結局、指定された場所で、町の名産を食べるシーンが意味なくあり、観光地を紹介するのに都合のいいストーリーになり(意味も無く観光地を歩くシーンや歴史を紹介する場面がやたら出て来る)シナリオも退屈なものになる。ギャラもかなり安い。監督も「適当に早く撮って終わらせたい....」と考える。そうして町の人たちだけが盛り上がり、スタッフは最低限の仕事だけしてさっさと帰京。そんな形になることがとても多い。町側は

「俺たちが金を出すんだから、言われた通りにやってもらわないと!」

と思っているが、彼らは映画作りを知らない。また「町をアピールしたい」という立場から離れられず、他県でその映画を観る人の気持ちを想定しない。CMと映画を混同している。CMならその製品の魅力を連呼するだけでも成立する。それでも最近のCMはムードやセンスを大切にし、効能ばかりを訴えるものは少ない。そんな映像業界を知らない町の人たちが主導で進めるので、どうしてもPR映画しかできない。

また、プロのスタッフも、そんな人たちを説得して、「他県でも観たくなる物語を作りましょうよ!」とは言わないし、言えない。低予算映画のオフォアーを受けるような監督は、いつも与えられた映画を言われた通りに撮るだけの仕事をしている。また地方映画のあり方も分からない。

大林宣彦監督の「尾道シリーズ」はなぜ大ヒットしたか? なぜ、多くが尾道にロケ地めぐりに訪れたか?を研究したりはしない。結局、言われた通りに撮影する。もし、それを理解する監督でも、地元から「金を出すのは俺たちだ。言う通りに撮ればいい!」とか武闘派のオヤジがでしゃばり、実現不可能なことをあれこれ言い出して、やる気をなくして行く。

以上のことが背景となり、有名俳優は出ない、スタッフもやる気がない、平凡なストーリーで、地元の観光地を紹介することがメインのPR映画が完成する。当然、地元関係者しか観ない。どうせPR映画だろ?と思う地元の人は観ない。1日で関係者は観てしまう。東京の映画館に交渉。商業映画になっていない=動員が期待できないと断られる。無理矢理お願いしてレイトショーで1週間。当然、客は来ない。それを知った大都市の映画館は敬遠。地方も右に倣え。結局、地元で1日上映で終わるのだ。

今回の「明日にかける橋」の地元メンバーが凄いのは、上記の問題点5つを全てクリアーし、映画を完成させたこと。だからこそ、地元で9週間のロングラン。東京、大阪、名古屋の一番館での公開。そしてヒット。さらに地方の映画館でも公開。いずれも、市民ホール等ではなく、ロードショー館である。本当に素晴らしい。

事前に、問題点を勉強、把握。皆でルールを作り、行動したこと。他にもいくつも条件が揃ったことが成功の要因だ。単に映画を宣伝の道具と考えるだけではなく「映画が好きな人」「映画に詳しい人」「撮影に参加した経験がある人」がメンバーにいたことも大きい。いくら地元の大企業社長がメンバーだったとしても、映画というものを知らずに、それこそPR映画と思い込んで行動すれば、先の問題点を実践することになってしまう。また、頭の固いオヤジがいて、映画制作なのに、自身の業界や会社の理屈を押し付けると、トラブルの連続だ。

また、この手の地方映画の場合。恩恵や利益を求めて、いろんな人たちが近づいて来る。製作費をピンハネ。儲けを横取り。手柄を独り占め。或は映画に対する思いは全くなく、自身の知名度上げるために映画を利用する人たちもいる。だが、今回のメンバーは驚くほど純粋に、故郷を愛し、映画作りを楽しみ、スタッフや俳優を立ててくれた。目先の利益を求める要求や映画人の思いを踏みつける提案は一切なかった。

その姿勢。その熱い思いに打たれ、決して高額でない製作費であっても、スタッフは全力で撮影にかかり、第一線で活躍する大物俳優、有名俳優も出演してくれたのである。

「この映画は地元の自己満足のPR映画ではない。全国の人に見せるべき、素敵な作品を地元の人たちは作ろうとしている」

そう感じたのだ。観客の多くは感動し、涙を流し、ネットでも評判が広がった。自己満足のPR映画ではなく、大企業が作る通常の映画と同じレベルで楽しんでくれたのである。この文章を読めば、

「そりゃそうだよ。PR映画を入場料払って映画館まで観に行かないよ」

というかもしれない。が、多くがそこに陥ってしまう。映画作りの経験もないのに、あれこれ自分たちの論理を押しつけ、スタッフのモチベーションを落としてしまうのだ。その意味で、今回の成功、一番の理由は地元メンバーの「努力」と「愛」と「奮闘」なのだと思える。

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「明日にかける橋」地元上映は今週いっぱいかも?=でも、次なるイベントも準備中! [地方映画の力!]

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「明日にかける橋」地元上映は今週いっぱいかも?=でも、次なるイベントも準備中!

地元での映画館公開もいよいよ終盤。今週金曜日で終了という感じがしている。メジャーな企業映画でもむずかしい8週間上映。大ヒットとなった。このあとも、各地の映画館で上映が予定されているが、第3章もいよいよ完結という気がしている。

第1章は委員会の立ち上げから、製作費集め、第2章が映画撮影〜完成まで。そして第3章が宣伝〜映画館公開。2章はスタッフ&キャストが中心に進むが、3章からは地元の方々と配給会社が中心。宣伝活動も僕はお手伝いするという形。そして第4章はそれ以降。非劇場上映=つまり、自主上映やレンタル上映。地元の方々が中心に活動することになる。

テレビ放送やケーブル、衛星放送なども可能性が出てくる。こうして作品はさらに多くの人たちが見て行くことになる。が、第3章の映画館公開でどれだけヒットしたか?が大きく、そこで知名度を上げることで、テレビやケーブルで放映されたときも「あーあの映画だ。観たかったんだ〜」と思ってもらえる。そして、いろんなイベント。

あれこれ考えていて思うのは、やはり地元製作委員会の皆さんの活躍だ。すでに上映終了後には「明日にかける橋」ロケ地巡りバスツアーを企画。準備を進めているという。素晴らしい! というのも、この手の地元映画は作ったらおしまい!ということがとても多い。映画の宣伝さえせず解散ということが本当に多い。それをちゃんと宣伝して、大ヒットさせて、さらにその後の展開まで!

そもそも、地方映画は地元をアピールすることが目的。映画が出来て終わりではない。宣伝をしてより多くの人に見てもらうことが大事だが、多くの地元はそれに気づかない。上映が終わったら「さあ、日常に戻るか〜」となりがち。でも、映画というのは映画館でやるだけでなく、いろんな活用ができる。地元の中学校で上映する。市民ホールで上映する。ただ上映するのではなく、学校なら生徒たちに感想文を書いてもらう。

ロケ地がいくつ分かったか?クイズをしてみる。それぞれのロケ地はどんな場所なのか?学習。地元を知るとてもいい機会だ。実際、僕の監督作の1つ「ストロベリーフィールズ」ではロケ地となった中学校の生徒たちが自由研究で、ロケ地巡りをして、大きな地図を作成。ロケ地の説明。写真も添えて壁新聞を作り文化祭で張り出したりしている。単に地元を知ろうといっても生徒たちはピンと来ないが、映画があることで、強い興味を持ったという。

そんなふうに映画を使った地元学習も可能。映画館まで行けないお年寄りを集めて巡回上映をするとか。考えると、いろんなことができる。にも関わらず、まったく活用できない街もある。後輩がある県で作った地方映画。地元の人たちの寄付で作りながら、宣伝もせず、映画ができたら、委員会メンバーは地元出身の代議士を訪ね「町おこしのために映画を作りました〜」と挨拶???後輩はいう。

「要はそれが目的。町おこしにがんばる**さんと、議員先生にアピール。名前を覚えてもらいたかったんですよ。だから、映画さえできればオーケー。宣伝もしない。市民に見てもらわなくてもいい。大先生に近づければいい......本当に町おこしをしようとしたわけではないんです......情けない....」

もったいない話だ。せっかく映画を作りながら活用しない。何千万円分もの対費用効果があるのに、作った映画を蔵に入れて鍵をかけるようなもの。映画は活用してこそ効果を発揮する。だが、映画に詳しくない地元の方々には、その発想がないことが多く、選挙と同じように「応援する」=>「当選」=>「見返りを求める」そんな構図を重ね自分たちにメリットに繋げようとしたのだ。

後輩の例だけでなく、そんなケースは数多く聞く。それだけに今回の「明日」委員会のおばちゃんたち(おじちゃんたちもいます)は本当に凄い。映画公開が終わらない内に、ロケ地巡りツアーを企画。12月に実施するという。最近は映画のロケ地を訪ねることが聖地巡礼といい、遠くからロケ地を訪ねてくる人が多い。地元に住むなら簡単に行けるわけだし、知った場所でも映画を見たあとで訪れることで違って見える。

そこで故郷の魅力を再確認することができる。俳優たちが感動ドラマを演じたと思うだけでも、見慣れた風景がとてもドラマティックに見えてくるはずだ。近々、告知があると思うので、参加したい方は委員会のHP等をチェックお願いしたい。でも、まだ、今週はららぽーと磐田で「明日」は上映中。まだ見てない方。もう一度観たい方はぜひ!


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映画宣伝の極意。SNSで拡散。やるとやらないで大違い! [地方映画の力!]

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映画宣伝の極意。SNSで拡散。やるとやらないで大違い!

映画の宣伝というとテレビのスポットや新聞広告を思うかもしれない。が、それらは莫大な費用がかかる。インディペンデント映画ではとて出来ない。が、Facebook、Twitterを使えば無料で宣伝ができる。

例えば独立系で大ヒットした映画「野火」(塚本晋也監督)は公開前だけではなく、上映中も毎日、何度もツイートを発信していた。そのことで今、どこで上映しているか伝わる。「今時の客はHPを観て時間調べる人は少数派。上映時間や場所までツイートして上げないと映画館に来てくれない」と「野火」の宣伝担当の方から教えてもらった。

だが、これがなかなか出来ない。無料で発信できても、1日に何度もとなると手間がかかる。その手間を惜しむ人が多い。宣伝会社でも公開前日に1通くらい。社員なので他にも宣伝する作品を数多く抱えているからだ。地方映画の場合も地元実行委員会の人たちは堅気なので朝から晩まで仕事。無料で宣伝できるのにSNS発信をしないことが多い。忙しいだけでなく、宣伝の重要性を理解していないケースもあるからだ。

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だから、毎回、僕自身が率先して毎日、10回以上のFacebook記事とTwitterを発信している。下手な宣伝会社のアカウントより僕の「友達」や「フォロワー」の方が多いので効果あり。でも、地元にはあまり浸透しない。地元市民で「友達」「フォロワー」は製作委員会メンバーが中心。その人たちはすでに情報を知っている。それ以外の人に伝えることができない。

が、今回は地元メンバーの多くが僕の記事をシェア、リツイートしてくれる。これなら地元でも情報拡散。3倍4倍の効果がある。さらに、地元メンバー自身も記事を書きツイートをしてくれる。それも毎日だ。その繰り返しが今回の「明日」大ヒットに繋がっていると思える。

これがなかなかできない。先日紹介した後輩監督の地元でも、委員会メンバーがなかなかそれをしてくれないと嘆いていた。Facebookの「シェア」なんてボタンをクリックするだけなのに関係者は「いいね」ばかり押すという。それで応援しているつもりになるのだが、ほとんど意味がない。

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「いいね」は「陰ながら応援しています。いつも記事読んでますよ」というのと同じ。何かそこに日本人の体質も見えてたりする。「消費税値上げは嫌だ!」「戦争法案ダメだ!」と思いながらも口には出さず、デモにも参加しない。具体的なアクションは起こさない日本人。行動するのは一部の人だけ。

デモに行けというのではない。自分たちが作った映画。自分が感動した映画。多くの人に伝えたいという気持ちがあるなら「いいね」ではなく「シェア」をしてほしい。でも、今回の「明日」地元メンバーはそれをしてくれている。とても大きい。それは単に地元市民に上映情報を伝えるだけではない。

上映していない街。すでに上映が終了した街の人たちにも「明日にかける橋」は「まだ上映していますよ」「8週間のロングランですよ〜」と伝えることができる。もちろん、その人たちは近所で「明日」を見られる訳ではなく「へーー凄いなあ」と思うだけだが、のちのち、DVDが発売されたとして、衛星放送で放映されたとき「あ、あの映画だ。観てみよう」と思ってくれる。

また、そこから興味を持ち、検索する。「へーー明日にかける橋って市民が作った映画なんだ。それもおばちゃんたちが中心。静岡県かあ、ふ、く、ろい...って街が舞台? あと、磐田、森町?へー初めて聞く地名だなあ」ということで、街もアピールできる。単に映画情報を発信する以上の効果があるのだ

だから、Facebook、Twitterで情報発信は、とても意味がある。関係者の皆さん。ガンガンお願いします。これは地元で「明日」を上映している間が有効。その間に全国に映画とわが町を伝えよう。おーー。



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