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明日にかける橋=感想「見終わって爽やかになれる感動を求める人には、お勧めの作品」 [再掲載]

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明日にかける橋=感想「見終わって爽やかになれる感動を求める人には、お勧めの作品」

過去を変える!映画では「バック・トゥ・ザ・フューチャー」が有名ですが、この「明日にかける橋」は本編中でそのタイトルが出てくるように「バック・トゥ・ザ・フューチャー」をリスペクトしつつ、全く違うテイストで見せるお話です。

太田隆文脚本・監督の映画はいつもキャストがどんぴしゃ!で、必ず泣ける箇所がありますが、今回も例外ではありません。クライマックスはもちろん、その他のシーンでも、適役のキャストの名演が涙を絞り取ってくれます。

今回は特に宝田明氏が、登場シーンが少ないのに強烈な印象を残します。含蓄のあるセリフが、主人公たちの行動に繋がっていくのは納得です。

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ここで語られる、太田監督が常に意識しているであろう「教育」の問題は、昨今の財務省の文書改ざん等といった、社会の腐敗につながっているように思えてなりません。その意味で、この問題が全く古びていないことに愕然とさせられます。

とはいえいつもの太田監督映画の通り、テーマが前面に出しゃばることはなく、見やすいエンタメストーリーで、不快になるようなシーンも無く、お子さまからお年寄りまで全ての世代に見やすい映画です。

映画の主な舞台は静岡県の袋井、磐田、森町。冒頭に出てくる、ひな人形の大群が凄い可睡斎があったり、マドレーヌが激ウマの店や、法多山の厄除け団子などスイーツの美味いとこがあったりして、訪れて損のない町です。(映画を観てからロケ地めぐりに行きました!)

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そのことを知らなくても十分楽しめる内容ですが、地元からたくさんの人々の出演がなかなかの大作映画感を出していて、「市民映画」というのも納得です。

「明日にかける橋」の東京での劇場公開時=2018年7月頭の劇場上映作品と比較すると。

「ハン・ソロ」よりオリジナリティがあり。
「万引き家族」より分かりやすく。
「デッドプール2」みたいな残酷さはなく。
「アベンジャーズ:インフィニティ・ウォー」みたいな後味の悪さはない。

見終わって爽やかになれる感動を求める人には、お勧めの作品です。

涙腺が緩んだ個所はいろいろありますが、特に感心したところは、健太の葬式のシーン。涙をこらえていたであろうみゆきが、里美先生の前で泣き出すとこでした。涙流しながら、このタメ上手いなあ、と演出に関心。タメて感情を溢れさせる越後はる香と、受け止める藤田朋子には賞をあげたくなります。

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脇のキャラも、宝田明氏の部下や静岡県警の女性警察官など、印象に残る人がいました。

その中でもピカイチなのが「NEW STATION」のキャスター。某ニュース番組の映像を使えなかったゆえの設定だと想像しますが、このキャスターの表情や話し方が某K氏を彷彿させ、似せ具合が見ていて楽しいところでした。

予算面での苦肉の策でしょうが、かえってオリジナリティが感じられます。こういう、予算の制約(たぶん)を面白さに変えるのも太田監督作品の巧さです(相当頭悩ませるでしょうが)。


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平成時代が間も無く終わり、全く新しい時代が始まる。それは戦後以来の価値観が大転換する激動の時代だろう。 [my opinion]

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【平成時代が間も無く終わり、全く新しい時代が始まる】
               =それは戦後以来の価値観が大転換する激動の時代だろう。

今日で11月が終わる。と言うことは、あと1ヶ月で2018年が、平成時代が終わる。いやはや時代のスピードは本当に早い。

今年1年は「明日にかける橋」の再編集に始まり、東京公開の準備。宣伝。大阪、名古屋。そして地元・静岡県公開のための宣伝活動。地元・磐田市の映画館では9週間と言う大ロングロンとなった。

そのあとは沖縄戦ドキュメンタリーを再開。現在は次の取材準備に追われている。「明日」のタイトルでもある「1989年の想い出」にもあるように、その年は平成元年。その映画が全国公開されたのが、平成最後の年。元年を調べていても、時代が変わる大きな出来事がたくさんあったが、今年も一つの時代が終わることを感じること多かった。

レイモンド・チョウ、江波杏子、樹木希林、バート・レイノルズ、さくらももこ、菅井きん、アレサ・フランクリン、津川雅彦、橋本忍、浅利慶太、加藤剛、桂歌丸、森田童子、朝丘雪路、西城秀樹、木下忠司、井上堯之、ミロス・フォアマン、高畑勲、内田康夫、古賀新一、大杉漣、夏木陽介、星野仙一、真屋順子

昭和、平成を駆け抜けて来た人たちが数多く去っていった。これも一つの時代の終わりを感じさせる。先日から始めたAmazonプライムビデオもそうだが、確実にTSUTAYAだけでなく、レンタルDVDという店舗を消滅させてしまうメディア。それだけでなく、CD、DVDという存在をも無意味にしてしまう。カセットテープと同じように消えて行くことになるだろう。

そしてトランプ旋風は世界を変えている。まだまだ、日本のマスコミは批判しかしておらず、多くの人が安倍と同類だと誤解しているが、彼の登場で世界が変わリつつある。それに対して日本政府は未来に進むのでなく、戦前に戻そうとする時代錯誤。政権は完全に時代に逆行。こちらもTSUTAYA同様に消滅するしかないだろう。新しい時代の波。未来の風。それは全てが素晴らしいものではない。

ただ、言えるのは、それに賛同しようが反対しようが、どうあがいても時代は変わるということだ。次の時代はもはや昭和、平成の延長ではなく、戦後以来の大変革の時代になると思える。その中で日本人は何を考え、どう生きて行くべきなのか? 年老いて錆びてしまった感性のアンテナを磨き、時代の行方を見つめたい。


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ハラハラドキドキ!「24」の脚本家は何を背景にあのドラマを書いたのか? [ドラマ感想]

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ハラハラドキドキ!「24」の脚本家は何を背景にあのドラマを書いたのか?

あっという間に1日が終わる。深夜近くになり、酒を飲みながら(最近も赤ワイン)「24」を観るのが楽しみ。というか、それも仕事のようなもの。今はシーズン7を見ている。ほんと、よく考えるなあというストーリーで、一応は僕もプロの脚本家なのだが、

「えーーー嘘だろうーーーーー!」

とテレビを見ながら叫んでしまう事がある。あれこれ予想しながら見ているのに、そのさらに上を行く展開。恐れ入る。そんな「24」を見ていると、なぜか、映画製作がダブる。「24」はテロリストの計画をいかにして阻止するか? というジャック・バウワーとCTUhs活躍するドラマ。

が、映画製作はいかにして、期間内で、予算内で、問題を起こさずに、安全に、皆が頑張って、素晴らしい作品を作るか?その意味でとても共通点が多い。「24」が予想外な事件が起こったり、仲間同士の対立があったりするので、見ていてハラハラする。同じように映画製作でも、天候、予算の変更、スタッフ間の諍い等で揉める。

「24」で上司が裏切ったり、メンバーが敵と通じていたり、という展開もよくあるが、映画も同様。プロデュサーが勝手なことをしたり、制作費を抜いたり、ベテランスタッフが古い価値観を押し付けてきたりと、内うちでの事件が多いのも同じ。かなり無茶なことをしたり、誰もが無理と思うことをやらなければならなかったりというのも同じ。

もしかしたら「24」の脚本家は、そんな撮影現場での思いをドラマに投影しているのかもしれないと思えてくる。「24」はジャックが活躍するドラマだが、他のアメリカドラマのように主人公1人が頑張ればオーケーというものではなく、クロエやアルメイダ。ブキャナンというジャックを理解する仲間がいるからこそ、事件を解決できるという展開。それも映画製作と同じだ。

僕も10年以上、現場にいるが、僕が連れてきたスポンサーにPが取り入り、僕を除外して、現場を勝手に仕切ろうとしたことがある。或いは、スポンサー自身が最初に依頼してきたことを反故にして、僕らスタッフを見捨てて、プロジェクトを潰そうと画策したり。

最初からギャラを払う積もりがないのに仕事をさせたり。信頼していた人に裏切られたり、期待していた新人が投げ出してしまったりもあった。また、ベテランの先輩が古い方法論を振り回し、押し付けて来たこともある。

「お前のやり方は間違っている!

「そんなことでいい作品はできる訳が無い」

「何も分かってないな?」

「誰もが途中で席を立って映画館を出て行く、最低の映画になるぞ...」

が、結果、いつも作品は評価され、価値観を押し付ける人々にが別れを告げた。思い返すと「24」のようだ。うん。あのドラマの脚本家も同じような経験があり、それを生かしているような気がする。



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映画「明日にかける橋」*今後上映予定の劇場です。11月ー12月 [11月ー2018]



映画「明日にかける橋」*今後上映予定です

◉長野県 千石劇場
11/24(土)〜11/30(金)上映中
http://www.sengokugekijyou.com/

◉福岡県 中州大洋劇場
12/7(金)〜
https://www.nakasu-taiyo.co.jp/sp/

※詳細は劇場のH Pをご覧下さい
http://asunikakeruhashi.com

鈴木杏、板尾創路、田中美里、越後はる香、藤田朋子、宝田明。



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映画監督業は試合前の格闘家と似ている?  [10月ー2018]

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映画監督業は試合前の格闘家と似ている? 

このところ本当にいろんな方から連絡を頂く、会のお知らせ、飲み会、忘年会、映画製作の相談、そして本当に久々の友人からの手紙。本当に嬉しい。だが、なかなか時間が取れない。毎度のことだが、シナリオを書いている時、編集している時などは別の世界にいる(?)ので、戻ってこれないことが多い。

それ以外でも、例えば沖縄戦を勉強していて、タイムスリップして、読谷村の海岸にいると(?)携帯にも出れない。メールの返答も難しい。が、それを説明しても分かってもらえない。

「5分あれば返事できるでしょう?」

と怒られる。が、逆に午前2時に電話して仕事の話をすると嫌がられる。

「何時だと思っているの?」

それぞれの業界にはルールがあるのだ。自分の決まりを相手に押し付けてはいけない。クリエイティブな仕事は特にそうで、9時5時ではできない。休日だからお休み!とかではなく、休みでも考え続ける。刑事ドラマに出てくる刑事のようなもので、非番の日でも事件のことを考える。仕事でなくても、容疑者を見つけると尾行してしまう物語がよくあるが、まさにそれだ。

よくぞ「Eメール」というものが発明されたと感謝する。昔は部屋にいると電話がかかってくるので、近くの喫茶店で仕事していたことがある。

「何度も電話したのに、なぜ、出ない!」

と言われた時に本当の事情を話ても理解してもらえないので、「出てたんだ」と理解してもらえる言い訳ができるようにだ。でも、今は携帯があり、捕まってしまう。だから基本、携帯には出ない。こちらが電話できる時にコールバックする。だから、メールがありがたい。とはいえ、メールでも全然違う件の連絡だと、現実に引き戻されるので、すぐには返事できないことが多い。

「もう、本当にめんどくさい奴だな!」

その通り。電話の交換手ではない。連絡してすぐに対応はできない。秘書もマネージャーもいない。そういうスタンスでいないと、あれこれ連絡が来て仕事ができなくなる。ただ、このところの連絡は、嬉しいものが続いている。以前、お世話になった方等、すぐにでも返事してしたい。が、なかなか時間が取れないでいる。沖縄戦のことをずつと考えていて、1日休んで、飲みに行ったら、またゼロからのスタートになってしまう。

んーー、格闘家の練習に似ているのかもしれない。試合前を目指してメンタルも、体もそこに向けて追い込んでいく。そんな時に1日だけ、お休み! 明日からまた、闘争心掻き立てて....とはいかない。ああ、それが違いだろうなあ。そんな仕事です。


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FINAL CUT Xをマスターせよ!技術の革新と格闘する日々。 [11月ー2018]

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FINAL CUT Xをマスターせよ!技術の革新と格闘する日々。

これも時代なのか? この2週間で技術革新と戦っている。先日のAmazonプライム。そしてFINAL CUT Xと、これまでとは違うテクノロジーと対峙。50代の脳がどこまで対応できるか? という日々である。

とはいえ、実は新しいものに拒否感はない。むしろ、興味津々。新しいおもちゃを買ってもらった子供のように喜んでいたりする。これはまだ脳が固まっていないということだと考えたい。

20代前半までは、友人たちも、新しいもの、新しいムーブメントに敏感で、追いかけてさえいたけど、30代に入り、会社で忙しいというのもあり、40代になると、過去に取り残される連中が続出。新しいものに嫌悪感を持つ者さえ出てきた。

「パソコンなんてなくても生活できる」「携帯なんて必要ない」「俺は流行は追わない」と言っていたが、パソコンも、携帯も、流行ではなく、新しいテクノロジーであり、技術の革新。もうはや、それら無くしては生きて行けない時代になってしまった。もちろん、全ての新しいものが素晴らしい訳ではない。

技術について行くのではなく、時代について行くことが大切なのだ。新しい技術というのは、時代が必要としたもの。それを知ることは時代を知ることにもなる。昔はできなかったことが、その技術で安く、早くできるようになる。そこが肝心な点だ。

が、現在、特訓中のFINAL CUT。(コンピューターの編集ソフト)前のバージョンとはかなり違い、映像を再生する方法から覚えなければならない。昨日はカットの仕方。書き出し方。静止画の作り方を勉強したが、まだ、映像と音の分離が分からない。50代には険しい道だ。


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さっき起きたと思ったのに、もう就寝時間? 忙しいとあっという間に時間が過ぎる。 [11月ー2018]

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さっき起きたと思ったのに、もう就寝時間? 忙しいとあっという間に時間が過ぎる。

沖縄取材の準備を始めた。飛行機とホテルの予約。取材内容の確認。費用の再確認。依頼があった組織は映像製作は初めて。そんな時は必ず揉めるので、繰り返し確認する。業界の違うだけで価値観や方法論が違う。なのに多くの会社や団体は自分たちが日頃行う仕事と同じ価値観と方法論で推し進めようとする。

地方映画でトラブルが起こるのと同じ背景。なので基本から繰り返し説明する。こちらがかなりの無理をしていても、先方は初めてなので「映像の仕事ってそんなもんなんだ」とその無理を理解せず、次はもっと無理なことを気軽に頼んで来る。そんなことで揉めて製作が中止になったこともある。

沖縄戦の勉強も追い込みだ。取材前に知っておかないとならないことが多い。沖縄のことだけでなく、太平洋戦争、現在の日米関係、戦後の状態。全てが繋がっているのだ。全てを今回の作品で描けないが、知って描くのと、知らずに表面だけ描くのは違う。

以前、後輩監督がある会社から原発ドキュメンタリーを依頼された。何と200万円の制作費で作れてという話。そんなの取材だけで使い果たす金額。事前の勉強どころではない。スポンサーは原発問題が連日、騒がれていた頃なので、受けると思ったのだ。

が、そんな額ではスタッフを雇い、撮影して、編集、音楽、ナレーション、効果、人件費を払い、交通費、取材費、食費。そしてスタジオ代で終わり。事前に原発関連の本を1冊読むくらいしかできない。ドキュメンタリーは時間もお金もかかる。今回も結構、厳しい額だが、できる限りのことはしたい。

果たして監督料は残るのか?という心配もあるが、あれこれ勉強のための教材代もどんどん出て行く。時間もどんどん過ぎて行く。だが、やるしかない。


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50代になっていいこと。何かあるのかな?いや、あるみたいだ? [my opinion]

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50代になっていいこと。何かあるのかな?いや、あるみたいだ?

ついこの間まで20代だったのに、気付くともう50代。それも後半戦だ。昔、50歳はジジイだと思っていた。が、意外に30代と変わらないことに気付いた。40代も20代とあまり変わりに無くて、徹夜で仕事をしたし、ガンガン飯を食っていた。

が、さすがに最近は徹夜はできないし、やたら朝早く目が覚める。飯ももう昔ほどは食えない。体力も墜ちて来ただろう。重い荷物が堪える。目も悪くなった。疲れやすい。これが老化というものだろう。何より新しいものが苦手。仕事がら努力はしているが、覚えるのに時間がかかる。

昔は年寄りがあれこれ若い人に教えることが多かったが、今は若い人から機械の使い方や操作を教われないと分からないことが多い。映画の編集も今はコンピューターを使ったソフトで行なう。年配の監督はお手上げだ。まあ、監督が自身で編集することはもともと少ないが、僕は自分でやるので、覚える。覚えた頃に、ソフトが新しくなり、またゼロからスタートになるのだが......。

でも、いいこともある。何に書いてあったのだか思い出せないが、50代になると脳はそれまでに蓄積したことを活用する働きが増すという。それは少し実感。僕は10代から8ミリカメラをまわし、学生映画を作っていた。20代でアメリカ留学。30代で帰国。週刊誌のライターを少し経験。その後、脚本家になる。そしてメイキングスタッフをして、やがて監督デビュー。さらに映画監督業をスタート。

監督街道まっしぐらのエリートコースではない。だから、ビデオカメラがまわせる。編集も自分でできる。脚本も書く。雑誌等に文章も書ける。製作費を預かりPもできる。自主映画時代からトークショーをやっていたし、演劇学校でも教えていたので、講演会を頼まれても困らない。2時間くらい平気でしゃべる。

アメリカでの生活も役に立つている。映画だけでなく、出版業界で仕事が出来たこともプラス。いろんな業界を比較することで、いろんなことが分かる。日本とアメリカも同じ。これって50代ならではことなのかも?と思える。単に長年の経験があるだけではないだろう。

留学から帰った30代。その経験はすぐに生きなかった。むしろ日本の映画界を把握し、仕事をどうするか?が問題だった。ライター業も役に立ったのは監督デビューしてから。ブログに監督日記を毎回書く。これまでの5本。全て数年間の記録がある。そんな監督はなかなかいない。が、ライター経験があり、文章を書くのは早いし苦にならない。そんな文章をFacebookにブログに書くことで新作の宣伝になる。

学生映画時代から編集していたし、メイキング時代も編集込みの仕事が多かった(編集スタッフがいるとギャラも倍になるので、1人分で済む奴に仕事が来やすい)だから、今でもちょっとした編集ならすぐに出来る。そのために人を雇いギャラを払わなくてもいい。Pも要らない。だから、太田組作品は低予算でもそれなりのものができる。ま、器用貧乏ともいうのだろうが・・・・。

単にいろんな経験が役立っているというより、その経験や知識を使いこなせているように思える。それが50代の特性ではないか? 新しいものは受け入れ辛いけど、手持ちのカードを有効活用できる。それは脳がそんな働きを上手にできる年齢のように思える。40代のときはあまり実感なかった。30代20代はその日、その日を戦うのに精一杯。今は少し余裕を感じる。

60代になるとどうなるのか? さらに記憶力が墜ちるのか?体力が減退するのだろう。70代になると、ガクッと全てがダメになると聞く。あと15年ほど。つまり、全力で仕事が出来るのは、あと15年弱。そんな歳であること。感じている。



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【30代でOLを辞め「女優になりたい!」と娘。心配する父からの相談】 [映画業界物語]

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【30代でOLを辞め「女優になりたい!」と娘。心配する父からの相談】

友人は映画業界で仕事をしている。娘が突然に「女優になりたい!」と言い出した。10代なら分かるがもう30代。勤めていた会社を辞めて芸能事務所に入ったという。どうすればいいか?という相談。

「俺も両親に散々反対されて、この世界に入った。最初は大変だったが、今はどうにかやっている。だから、娘のことも反対はしたくない。ただ、この業界がどれだけ大変か?もよく分かっている。その上、娘はもう30代。通常、俳優は10代でスタートする。仕事を得るまでに何年もかかる。

大手事務所では23歳までに売れなければクビというところもある。娘はすでに30代。そこからスタートするのは業界的には無謀。でも、娘は超真剣。自分で事務所を探し、研究生になったという。毎週のレッスンを受けている...。

聞いたことのない事務所で有名俳優は誰もいない。そんなところは見所がない子でも所属させてレッスン料を取り、収入源にしていることが多い...。

その事務所に何ヶ月もいるが、仕事はゼロ。オーディションにも行かせてくれない。なのに、社長は大きなことをいい、すぐにでも連ドラマに出れるような話をするらしいんだ」

話を聞いただけでも危険だと思う。が、僕もまた若い頃に多くの人に映画監督を目指すことを反対された。本格スタートは帰国後、30代からだ。その意味ではその娘だって、可能性はある。

ただ、その娘の場合。ドラマは好きで見ていたが演劇経験はなし。OLを10年ほどしただけ。ダンスも、歌も、やったことはない。なのに

「山口智子は30代でブレイクしたから、私もできる!」

というらしい。それは違う。彼女は20代から活躍していた。その後、30代でブレイク。30代から女優をスタートさせた訳ではない。その話を聞いて、業界のことがほとんど分かっていないこと感じる。娘はこういうらしい。

「社長は大丈夫だって言ってる。芸能界で力あるから、連ドラマに出してもらえる!」

そう反論する。それは所属俳優が辞めないようにする言い訳。レッスン料で事務所経営を支えているはず。友人はいう。

「男の子なら、多少のことがあっても、いい経験だけど、娘なので心配。ダマされて枕営業させられたり、悪い男にダマされたりしないか?それなら止めた方がいいと思うんだ...」

でも、夢を追い掛ける思いは理解しており、応援したいようだ。そんな話を聞いていて気付いたこと。僕が学生の頃。大人たちは、業界を知らないくせに反対した。僕も業界のことは知らなかったが、こう思った。

「何も知らないくせに反対するのか? 可能性が低いというのなら、何なら可能性が高いのか? 一流企業に入るのだって大変。可能性は高くない」

知らないことを聞きかじった情報で批判する大人が嫌いだった。が、友人は熟知している。彼の批判は全て正解だ。娘を案じて言っている。だが、娘にとって、その批判が正解か?不正解は問題ではない。自分の思いを否定することに苛立っているのだ。その意味では僕のまわりにいた大人も同じだ。

最初は無理なことでも、ある時期は可能になったりする。以前はテレビに押されて映画制作本数は激減。新人監督デビューのチャンスはほとんどなかった。バブル時代は多くの映画が作られた。監督になるチャンスが増えた。僕はそれを逃したが、結局、思いを果たした。時代は変わる。大人たちは、過去しか知らない。そのアドバイスが正しいとは限らないのだ。業界を知らないからこそ、挑戦できるということもあるだろう。僕も散々言われた。

「世の中、甘くない」「夢はしょせん夢だ」

でも、僕も、友人も、夢見た仕事ができるようになった。僕と違い友人は結婚までして、娘もいる。ちゃんと生活ができている。大人たちの指摘は外れたのだ。世の中甘くないのは本当だが、いつの時代も可能性はある。

30代を過ぎてのスタートははっきり言って遅い。でも、カーネルサンダースは70歳を過ぎてKFCを始めて、大成功した。俳優と事業は違うというかもしれない。が、本気で考えて、本気で走れば、できることはあると思う。もちろん、僕は多くの俳優の卵たちが潰れて行くのを見て来た。本人は「絶対に俳優になります」というが、数年で消えて行った奴が山ほどいる。

でも、夢を掴むことが全てではない。その過程で経験したこと。学んだことがあとあと役に立つ。娘なので友人は心配というが逆に30代なら、それなりの経験もある。傷ついても、夢破れても、嫌な会社員を続けるより、人生にプラスではないか?今は連ドラに出ることに憧れるかもしれないが、それが大したことではないことにやがて気付くはずだ。

ただ、愛する娘なので、心配になり、あれこれ言ってしまうのは良くない。どんな的確なアドバイスでも、娘はまだそれを理解しない。どんな素晴らしい助言でも5年後には意味が違ってしまうこともある。何も言わずに、自由にさせて、応援するのがいいのではないか? もし、女優になれず、別の仕事をするようになっても、それはそれでいいと思う。友人は納得いかないようだった。

「お前は娘がいないから、気楽にいうんだよ」

と言われた。そうかもしれない。が、誰が何をいおうが、本人が気付かないと意味がない。言われた通りする子では逆にダメだ。自分で考え、自分で選択し、自分で走る。そうやって経験したことが生きて来る。愛する人があれこれ心配することは当人にとって、理解してもらえないと思うだけのことが多い。距離を置き、遠くで見守ること。それが大事だと思う。


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